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自戒
「自戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「巴里のむす子へ」より 著者:岡本かの子
、おまえ自身、頑な現実の壁に行き当って、さまざまに苦しみ抜いた果ての体験から来る
自戒の言葉ではあるまいか。とすれば、おまえの血と汗の籠った言葉だ。言葉は普通でも....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
奇怪な顛倒がある。つまり教育者というものは人の師たるもので人の批難を受けないよう
自戒の生活をしているが、世間一般の人間はそうではなく、したい放題の悪行に耽ってい....
「貞操の幅と限界」より 著者:坂口安吾
日夜行われているに相違ない。その点は童貞男子諸君も相当に安心して然るべく、もって
自戒せらるべきであろう。 然し貞節への防衛というものが、単に処女という自然の動....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
に甘いところがある。見るに堪えないところがあるぞ」 「ハハッ。相すみません。充分
自戒しておりますから、御安心のほどを」 そこで石川長範は愛妾とゴリラをつれて帰....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
? と。 ★ 最も卑俗なところを忘れてはいけないな、と私は
自戒した。とかくそれを忘れがちだからである。窓の土台を押してみるのを忘れて推理し....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
か。 酔っ払いというものは、介抱窃盗にやられても、天を恨まず、人を恨まず、自粛
自戒して、三日間ぐらいずつ禁酒宣言などというものをやる。まことに深く逞しき内省自....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
れた。展覧会の写真を拝見して、とうてい私のような凡骨の見るべきものではないと切に
自戒していたからである。 「無」というのが、ありましたネ。私は写真で見たのだが、....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
たものだ。 しかし、長平は、自分の受け取り方がヒネクレているせいかも知れないと
自戒した。 第一、青木の言葉をどう受けとっていいのか、どんな返答をしていいのか....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
やろうという宿年のコンタンがあるからである。そこで石頭に念を入れ、大いに、前後に
自戒して、静々と語りはじめた。 ★ この仮装舞踏会は、最初....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れはどうも実に判然とその事実を認めないわけに、いきませんやね」 虎之介は海舟の
自戒の深さに敬服し、あわせて、居ながらにしてほぼ大過なく事の真相を見てとっている....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
がって店は下り坂となるであろう。すなわち改築の要迫るといわれる中村屋は、いまこの
自戒すべき時に立っているのである。 顧みれば三十七年間、我が中村屋の過去いろい....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
けが殆どその風習を改めました。これもただ、そういうことをしてはならないのだという
自戒で、自分を戒めて悶着を起さないだけで、内心はどうかわかりません。まだそこまで....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
したはずみから体の張りがゆるみ出すということは、よほど気をつけなくてはいけないと
自戒すると同時に、これしきの頑張りでこのようになるのは、やはり年のせいとでもいう....
「西航日録」より 著者:井上円了
はじめてこれを聞けり、これ日本の新発明なりといわれたり。わが国の学生の大いに自省
自戒すべきことなり。 四月九日、午前バンガーを発し、途中チェスター町に休み、同....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
と思う心そのものが、すでに一種無責任な芝居見物気分を混じていないとはいえぬことを
自戒すべきである。吉野の廷臣に、何故お前方はもっとつよい歌を歌わぬかと責めるのは....