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自棄半分
「自棄半分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自棄半分の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、借金は殖える、抱え主にも睨まれる、朋輩には嫌われるというようなわけで、つまりは
自棄半分で自分の部屋に火をつけ、どさくさまぎれに駈け落ちをきめて、一旦は廓を抜け....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は泣かれ、おかんには責められ、板挟みになってさんざん苦しんだ重吉は、途方にくれた
自棄半分の無分別から、お朝を説きつけて、一緒に死ぬことになった。お朝は素直に男の....
「乱世」より 著者:菊池寛
っとわれわれは、その血祭というのになってしまうのだ」 小助は、絶望したように、
自棄半分にいちばん彼らにとって不利な想像を喋り散らしていたが、みんなは、それを単....
「縮図」より 著者:徳田秋声
がお座敷にはまらず、金遣いも荒いところから、借金は殖える一方であり、苦しまぎれの
自棄半分に、伊沢にちょっかいを出したものだった。 さんざんに銀子とやり合った果....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
堪えられないように恐ろしくなって来た。 「ええ、どうでも勝手にしろ。」 叔父は
自棄半分に度胸を据えて、ふたたび横になった。以前のように表をうしろにして、左の耳....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
されていた。 こうなれば、小坂部も兄と同じ筋道をたどるよりほかはなかった。父は
自棄半分の喧嘩腰で呶鳴った。 「もうよい。なんにも言うな。師冬の心も、おのれの心....
「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」より 著者:神西清
と言うもの、自分がヤアギチ大佐と結婚したのはつまり打算からであり、また世間で言う
自棄半分なのだったという考えに、絶えず悩み通した。それが、やっと今日になって、郊....