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自活
「自活〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自活の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
、たといこの市《まち》にいるように莫迦莫迦《ばかばか》しい非難は浴びないにしろ、
自活だけは必要になって来るでしょう。ところがあたしたちの受けているのは
自活に縁《....
「河童」より 著者:芥川竜之介
?
答 必ずしも後悔せず。予は心霊的生活に倦《う》まば、さらにピストルを取りて
自活すべし。
問
自活するは容易なりや否や?
トック君の心霊はこの問に答うる....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
父ものっぴきならなかったが、陽子ももうせっぱ詰っていた。 陽子はたれにも頼らず
自活して行くむずかしさを思ったが、そのむずかしさが自分の能力を試すスリルだと、ひ....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
永くも生きられまい。娘の愛にも惹《ひ》かされる。九州の土地でたとえ職工をしてでも
自活し、娘を引き取って余生を暮したい。蝶子にも重々気の毒だが、よろしく伝えてくれ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
いたときのことである。かの女はセーヌ河に近いある日本人の家のサロンで、永く巴里で
自活しているという日本人の一青年に出遇った。 「僕あ、ピサロの子を知っています。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はくれまいか。おまえの家は貧しい上に、二人の幼い子供が残っている。この金と牛とで
自活の道を立てた方が将来のためであろう」 他の人たちも成程そうだと思ったが、梁....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
く心に沁み込まされているので、父の遺産の収入には手も触れないで、自分自身の給料で
自活していた。したがって彼に、贅沢などは絶対に許されなかったが、彼は控え目がちで....
「明日」より 著者:井上紅梅
嫂子で、彼女は前の年から後家になり、誰にも手頼らず自分の手一つで綿糸を紡ぎ出し、
自活しながら三つになる子を養っている。だから遅くまで起きてるわけだ。 この四五....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
房は胸に持ちて居ずもがなの気色見えたり。余も心退けて安からねば「いかなる所にても
自活の道を求めたし」と言えば、深沢も「折角我等を人がましく思いたまいて伯父ごより....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ジェームスは鍛冶職人で、身体も弱く、貧乏であったので、子供達には早くからそれぞれ
自活の道を立てさせた。 ヤコブス・ウェルス・ミュースの家 ファラデーの家はアイ....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
いと思う仔細を語った。 青年は名をベックリンと言って伯林商業大学の生徒だった。
自活をしているので、仕事のあるときは多くその方を懸命に働き、学校は、言わば失業の....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
哀相な気の毒な女があって、これを泥の中から拾い上げて、中年からでも一人前になれる
自活の道を与える意で、色々考えた結果がココの女の写真屋の内弟子に住込ませて仕込ん....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
日に益々加わって来た。尤もその頃二葉亭はマダ部屋住であって、一家の事情は二葉亭の
自活または扶養を要求するほど切迫しているとは岡目には見えなかった。左に右く土蔵附....
「俗臭」より 著者:織田作之助
が頭、十七歳が末の七人のきょうだいである。一家分散し、彼等は大阪に出て思い/\の
自活の道を求めた。権右衛門は沖仲士、市治郎は馬力挽き、伝三郎は寿司屋の出前持、千....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
はもう今日限りこの家を出ます、そしてタイピストになって働く決心をしました。働いて
自活します。針の蓆に座っているより、荊棘の道を勇敢に掻き分けて進みます。養父に云....