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「自然の数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自然の数の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
と云う、疑惑を認めずには居られませんでした。私がいよいよ幽鬱になったのは、むしろ自然の数《すう》とでも申すべきものだったのでございます。 しかしまだ私には、「....
現代日本の開化」より 著者:夏目漱石
つの》ればこれが電車にも変化し自動車または飛行器にも化けなければならなくなるのは自然の数であります。これに反して電車や電話の設備があるにしても是非今日は向うまで....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
らぬ事となる。小野さんがわが本領を解する藤尾《ふじお》に頼《たより》たくなるのは自然の数《すう》である。あすこには中以上の恒産《こうさん》があると聞く。腹違の妹....
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
ろう、よし好まないまでも、偽を悪《にく》む訳だろう。真を取り偽を棄《す》てるのは自然の数《すう》じゃないか。なるほどそうであります。しかし文字の上でこそ真偽はあ....
近時政論考」より 著者:陸羯南
て共和政治の起こりたるはみな圧制政府を嫌うがためなり、すなわち圧制政府の倒るるは自然の数というべし」、しかして彼らはまた大呼して「民権は血をもってこれを買うべし....
運命」より 著者:幸田露伴
は、世間の常態なるが、太祖は是れ真豪傑、生きて長春不老の癡想を懐かず、死して万物自然の数理に安んぜんとす。従容として逼らず、晏如として※、辺土の黠豪等、或は虚に....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ある。その他の時間をもって自分は自分の第三の奉仕をしなければならない。その結果は自然の数として個々の人々に対する奉仕の粗略ということにならずにはおかない。しかも....
辞典」より 著者:戸坂潤
――新方法機関)。 この新しい形式論理は、一方に於てガリレイによって代表される自然の数学的研究方法との疎遠を別にすれば、全く近代科学乃至近代自然科学の根本的な....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
奇なる運命にも生きし彼、 己《おの》が天使を失いし時に死したり。 さあそれもみな自然の数ぞ、 昼去りて夜の来るがごとくに。 ――終わり――....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
其原因様々なる中にも、少小の時より教育の方針を誤りて自尊自重の徳義を軽んじ、万有自然の数理を等閑にし、徒に浮華に流れて虚文を弄ぶが如き、自から禍源の大なるものと....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ギ人だが、勝った方が堂々と来朝移住し、負けた方がコソコソ遁入して隠遁定着するのも自然の数で、正史が亡命者の方を大ッピラに記載できないような意味もあったろう。そし....
恐怖の季節」より 著者:三好十郎
これやの弱々しい主観と観念が目立つ――つまり、言ってみればローズものが多いのは、自然の数ではあるまいか。この人たちは「おれたちの盛大さをソネんで、ケチをつけるん....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
上ってゆきます。そのため人間の過ちが介入する余地がないのであります。つまり凡てが自然の数に依るため、人間の勝手な自由が許されなくなります。従って人間の誤りをも許....