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自生
「自生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ります。この人あり、この民あり、フランスより輸入されたる自由信仰あり、デンマーク
自生の自由信仰ありて、この偉業が成ったのであります。宗教、信仰、経済に関係なしと....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
三の口碑によるとこれは温められたナイルの泥の中での一種の醗酵作用、すなわち、ある
自生的過程によって起ったものとされており、この過程は歴史時代に至ってもまだ全く終....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
まま死ぬ事もあるが、ま、猛毒ではないそうだ。日本内地でも中部以南の山野にいくらも
自生しているものだよ。ところで、もうひとつこの莽草の樹の用途なんだがね……こいつ....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
郡西隈本木賊とあり、意ふにこの川の古名なるべし」、今も木賊が、この辺到るところに
自生している。 材木小舎があって、男女七、八人、精々と労作をしている、木は唐檜....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
の種も尽きないというのが自然界人間界の事実であるらしい。 雑草といえば、野山に
自生する草で何かの薬にならぬものはまれである。いつか朝日グラフにいろいろな草の写....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
蔽いかくすことが出来なくなり、特に技術はその病的高揚と不具な発達にも拘らず、その
自生的発達を抑圧する重圧に苦しみ始める。今や、少くとも一般的失業と知識階級の失業....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
従来とは異ったものがなくてはならぬ理由が判る。まして今日の啓蒙は、単に封建制から
自生的乃至意識的に導き出された観念に光をあてなければならぬばかりではなく、歴史上....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
プロレタリア文芸が、何かの意味に於て――例えば評論の過剰・作品の評論追随・作品の
自生的圧力の欠乏・技術の未発達、等々として――かかる退却や妥協に当るように見える....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
巻八・一四二八)、「馬酔木なす栄えし君が掘りし井の」(巻七・一一二八)等があり、
自生して人の好み賞した花である。 この二首は、前の御歌等に較べて、稍しっとりと....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
あった。 彼がこの小屋で何年ぐらい自然生活したのか、私はよく知らないが、山中に
自生する動物植物を食って、血気の仙人生活のあげく、生れた子供が骨格軟弱の不具者で....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
なり離れているが、丹沢山の山中へ深くはいったスリバチ型の谷に非常に良質のヒノキが
自生しているところがある。ここは入会地ではなくて、所有者がハッキリしていて山番も....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
半年かけて育成、最後の仕上げをする。松阪が最後の育成に適しているのは、薬草などが
自生している土地柄にもよるが、肥育の第一番の秘訣は愛撫、愛情であるという。たまに....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の通交の祈願のような気がします。 竹原村大字宮地の川合平に日本に珍しい枝垂栗の
自生地がある。この栗の
自生地は他にシナノの某山その他二三しか見られない由であるが....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
を語る根本の問題である。様式のみからいえば大陸の六朝や隋の移入が目立ち、まだ土着
自生の域に達していない。聖徳太子が法隆寺の建築其他に於て成し遂げられた大陸分子の....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
あるまで、多くの書物にそれが一種の袋であることを証拠立てゝ居る。多分は山沢湿地に
自生する莎草といふ植物で其袋を製したのであらう。クグで作つた袋をクヾツと云ふとは....