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自由労働者
「自由労働者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自由労働者の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
ている。それで「労働者」と云えば、Yではそれ等を指していた。彼等はその殆んどが半
自由労働者なので、どれも惨めな生活をしていた。「H・S工場」の職工はそれで自分等....
「読書法」より 著者:戸坂潤
すべきことは賃金労働に従事している層と、未だに独立の小ブルジョア的生活を営む者(
自由労働者)とを区別することである。」(一二七頁)。ラデックの論文はドイツ・ファ....
「南路」より 著者:宮本百合子
家」だからでもない。若し、彼等が、皆、人間らしい大様さと朗らかさと自信とを持った
自由労働者なら、私は、心から手を差し延ばして、他国で廻り遭った悦びを述べるだろう....
「中国に於ける二人のアメリカ婦人」より 著者:宮本百合子
い皮をもっているからと云って、アグネスは飢餓から救われたことはなかった。若い弟が
自由労働者として働いている間に、溝の中でつぶされて死ななければならなかった事情を....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
はあるが貧と無恥、野蛮の中にとめられているヴォルガ河岸の家のない羊の塊りのような
自由労働者の生活としか知らなかった。 この生活環境の特徴的な事情は、十三歳頃の....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
人の手を借りて小さなビラ代りの雑誌をつくりました。そして自分の家に南千住あたりの
自由労働者を大勢ひっぱってきて、集合をしたり、演説会をしたりして、官憲の圧迫に反....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
しく輝きだして、小林を迎えた。 隣室に、二人の大学生と一緒に住んでる、年の若い
自由労働者だった。一日働いて疲れきっても、仕事にあぶれて時間をもてあましても、平....
「道化役」より 著者:豊島与志雄
、僕も面喰いましたよ。松浦久夫という、以前小さな或るグループを拵えていた仲間で、
自由労働者上りの男ですが、僕をいきなり、あの生活から引抜いてくれました。あのまま....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
のである。 彼らは賭場へのりこむこともある。貸元の賭場ではなくて、車夫だとか、
自由労働者とか、本職でもなしズブの素人でもなしという手合の半常習的なレッキとした....
「望郷」より 著者:服部之総
い歴史が伴っている。小樽ではこの夏、挑発されて火炎ビン事件がおこり、ビンを投げた
自由労働者の組合は、鮮明に右旋回してあっといわせた。市議四〇人中自由党二五人を擁....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
れ以来、江東地区の労働運動に関係するようになった。関東木材産業労働組合、東京地方
自由労働者組合、東京製糖労働組合の組合長をやり、日本労働総同盟に参加して、深川木....
「北海道の「俊寛」」より 著者:小林多喜二
地から続々と「俊寛」が流れ込んでくると、「友喰い」が始まるのだ。小樽や函館にいる
自由労働者は、この俊寛達を敵よりもひどくにめつける。冬になつて仕事が減る。そこへ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
しては、第一に市民の為に労働して、その日その日を送って行くという、今日のいわゆる
自由労働者や、上方地方でいわゆる手伝(テッタイ)の如き道に流れて行った。すなわち....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
住宅を有せず、やっと木賃宿生活をなしつつ、その日その日の労働に衣食する、いわゆる
自由労働者等と、なんらの区別のあるものではありません。かくてその流れはいろいろの....