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自由画
「自由画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自由画の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「もの思う葦」より 著者:太宰治
たのかも知れない。 作家の、書簡、手帳の破片、それから、作家御十歳の折の文章、
自由画。私には、すべてくだらない。故作家と生前、特に親交あり、いま、その作家を追....
「高台寺」より 著者:宮本百合子
つ》ろいだ情景でひろ子は愉快を感じた。ベンチの男の人の黒い鍔《つば》広帽が公園の
自由画のようであった。....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
を描いた事のない人が無理矢理に絵をかかされると、ちょっと子供と同じ程度のいわゆる
自由画を描く。これが本当の技法なき絵である。しかしながらその子供もやがて人心がつ....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
所持しているが、娘の図にしてもが全くの浮世絵の風格を備えている。 現代の子供の
自由画は現代絵画の縮図であり、現代学生美術展なぞ見ると現代諸展覧会に並ぶ日本の画....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
みたいなものが沢山並んでいたのは、どう云うことか、素人には解らない。あれは子供の
自由画みたいなものだが、展覧会にあんなに沢山ならべるもんですかねエ。 ×....
「十年の思い出」より 著者:宮本百合子
といっても十八の少女でしたから、自分には何が何だか、唯夢中で書いた、いわば子供の
自由画と同じことなのです。勿論、子供ですからいわゆる心境物なんてことはあり得ませ....
「小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
この四、五月頃から父親が毎日絵を描いていたのが子供等に影響して、みんなが熱心な
自由画家になってしまった。誰の発案だか小さな「絵の雑誌」をこしらえた。五人の子供....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
作を観察していたタヌは、そこで、いきなり立ちあがって窓のそばまでゆき、せっかくの
自由画を掌《て》で拭い取ってから、その右上へ、 と、書きつけて、軽蔑したよう....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
ある時は修身教科書になったり、ある時は戦勝の歌になったり、ある時はカッタツで勁い
自由画になったり、そしてたいがいの場合に「この人を見よ」式のナルシシズムの要素を....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
な田舎の百姓家にしろ、襖画を描くというはヘマムシ入道や「へへののもへじ」の凸坊の
自由画でなかった事は想像される。椿岳の画才はけだし天禀であったろう。 が、正式....
「蛆の効用」より 著者:寺田寅彦
を乱す前には、よほどよく考えてかからないと危険なものである。 (一九三五年二月「
自由画稿」より)....