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自知
「自知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自知の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
うではあるが、女が僕の容貌を見て、好だと思うということは、一寸想像しにくい。或は
自知の明《めい》のあるお多福が、僕を見て、あれで我慢をするというようなことは無い....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
の考であるが、自己の水彩画における批評眼だけはたしかなものだ。主人はかくのごとく
自知《じち》の明《めい》あるにも関せずその自惚心《うぬぼれしん》はなかなか抜けな....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
生ずるのではなくして、意識されたる現象である。即ち生ずるのみならず、生じたことを
自知しているのである。而してこの知るといい意識するということは即ち他の可能性を含....
「遺書」より 著者:尾崎秀実
うと真実考えたのでありました。(ここは誠に説明のむつかしいところです。結局「冷暖
自知」してもらうより他はないと思います。私はこのころ、真実のことを云おうとすれば....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
百の兄忠兵衛が来て、三十両の見積を以て建築に着手した。抽斎は銭穀の事に疎いことを
自知していたので、商人たる忠兵衛の言うがままに、これに経営を一任した。しかし忠兵....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
誹謗の木を設け、舜招諫の鼓を懸く〉とあれど出処を示さず。熊楠色々と捜すと『呂覧』
自知篇に〈堯欲諫の鼓あり、舜誹謗の木あり〉と出たが一番古い。余り善政行き届いて諫....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
く弱し。されど人は考うる葦なり。全世界が彼を滅ぼさんとするとも、彼は死することを
自知するがゆえに、殺す者よりもとうとし」といっている。われらはここにおいて認識な....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
lead life to sovereign power. (自尊《じそん》、
自知《じち》、自治《じち》の三|路《じ》は、一|生《しょう》を導《みちび》いて王....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
いよいよ遅鈍で、興味索然としている。
得業士
そう承れば嬉いです。兎に角
自知の明がある。
今まで逢った老人の中で話せるのはあなた一人だ。
メフィ....