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「自筆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自筆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
将軍が当社へ参詣なされたことがあるそうで、その時にこの絵馬を仰いで、これは正雪の自筆であるぞと云われた。将軍はどうして正雪の書画を知っていられたか知りませんが、....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
郎が殺された日、大辻が始めに屍体の側で発見し、二度目に見たとき裂かれていた四郎の自筆の日記に相違なかった。一郎はそれを貪るように読み下した。 「それをよく読んで....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
が、だんだんにそれを怠るようになったので、張の老母は怨み憤って官に訴えたが、張が自筆の生き証拠がある以上、今更この事件の審議をくつがえす事は出来なかった。 し....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の棚の下に農家の夫婦が涼んでいる図で、いわゆる夕顔棚の下涼みであろう。それに三馬自筆の狂歌が書き添えてある。 なりひさご、なりにかまはず、すゞむべい ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
その城をあずかっている将軍が饗宴をひらいて、列席の武官と文官一同に詩や絵や文章を自筆でかいた扇子一本ずつをくれた。一同ひどく有難がって、めいめいに披いてみる。張....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
論云うまでもないことである。けれども、それと同時に、事件の当初ダンネベルグ夫人が自筆で示したところの、人形の犯行という仮定を、わずかそれ一筋で繋ぎ止めていた顫音....
地獄の使者」より 著者:海野十三
多計子ヲ色仕掛ヲ併用シテ籠絡シ土井家資産ノ大部分ヲ横領スル等ノ悪事ヲ行イタリ、右自筆ヲ以テ証明ス。昭和十六年八月十五日、東京都麹町区六番町二十五番地、旗田鶴彌印....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
うものがある。これは円朝自身が初めてこの話を作った時に、心おぼえの為にその筋書を自筆で記して置いたのであるという。自分の心覚えであるから簡単な筋書に過ぎないが、....
黄金の腕環」より 著者:押川春浪
、何か書付でも入って居るだろう」と、猶およく箱の中を調べて見ると、果して玉村侯爵自筆の短い書面が出た、伯爵は手に取って夫れを読み下せば―― 一、この腕環は、玉村....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
とどめていて、今でも家宝として秘蔵されている。その由来に就いては、茂左衛門基治の自筆と称せられる「馬妖記」という記録が残っているので、江戸時代はもちろん、明治以....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
藁本『禽鏡』の(本文は失明以前の筆写であっても)失明の翌年の天保五年秋と明記した自筆の識語を見ても解る。筆力が雄健で毫も窘渋の痕が見えないのは右眼の失明が何ら累....
我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
の棚の下に農家の夫婦が凉んでいる図で、いわゆる夕顔棚の下凉みであろう。それに三馬自筆の狂歌が書き添えてある。 なりひさご、なりにかまはず、すゞむべい ....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
には、代がわりした『毎日新聞』の翌々日に載る沼南署名の訣別の辞のゲラ刷を封入した自筆の手紙を友人に配っている。何人に配ったか知らぬが、僅に数回の面識しかない浅い....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
る光輝は千年もよみじを照らすであろう。) 帰路、牧野義雄氏をその僑居に訪う。氏自筆のテムズ川の月夜の景を示されたるにこたえて、拙作を贈る。 君在。 (君は英京....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
編纂した『藤原定家全歌集』が、定家七百年|遠忌の記念として出版された。それは定家自筆の家集のはじめての覆刻である上に、私の『新古今時代』における「定家家集補遺の....