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「自裁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自裁の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩を返す話」より 著者:菊池寛
だと、甚兵衛は思った。 惣八郎の書置きには、「甚兵衛より友誼《よしみ》をもって自裁《じさい》を勧められたるにより、勝手ながら」とことわってあった。 君命にも....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、さッと主水之介のおもてをよぎり通りました。 今のさき、脇差をつきつけて、割腹自裁を迫ったばかりなのです。死なぬと言ったら、俄かに将軍家お直裁に戦法を替えて来....
印象」より 著者:宮本百合子
きりしてこそ、早苗が、只、敵方に騙り寄せられた城将の妻が古来幾度か繰返したような自裁を決行したのか、又は彼女《かれ》が云うように、国や命を賭けた戦を、彼女《かれ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
自害した。氏輝は遺書を見て不便がり、一生女と交わらなんだとあるが、後年秀吉の命で自裁した時、愛童山角定吉十六歳、今打ち落した氏輝の首を懐《いだ》いて走った志を家....
南国太平記」より 著者:直木三十五
継者を、自分の手で失いたくはなかった。和田の、高木の前もあったが、何うしても 「自裁しろ」 とは、云えなかった。和田も、高木も、黙っていた。二人が黙っているだ....
身の上や」より 著者:長谷川伸
ころへ、奥田清十郎が来て、俯仰天地に恥ずるところのないものが自殺する所以はなし、自裁を命ぜらるることなからん、よって時機を待ち功をたて罪を償うこそ家臣の途なれと....