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自覚
「自覚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自覚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
の歯車がどこかしっくり合わないような――しかもそのしっくり合わない向うには、私の
自覚を超越した秘密が蟠《わだかま》っているような、気味の悪い心もちがするのでござ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
。僕はそうとも思わないが。」
俊助はこう答えながら、明かに嘘をついていると云う
自覚があった。それは勿論彼にとって、面白くない
自覚には相違なかった。が、同時にま....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
この老道士に比べれば、あらゆる点で、自分の方が、生活上の優者だと考えた。そう云う
自覚が、愉快でない事は、勿論ない。が、李は、それと同時に、優者であると云う事が、....
「或る女」より 著者:有島武郎
ながら、そして自分をさげすみながら、まっ暗な大きな力に引きずられて、不思議な道に
自覚なく迷い入って、しまいにはまっしぐらに走り出した。だれも葉子の行く道のしるべ....
「或る女」より 著者:有島武郎
な葉子の態度はだんだん古藤の心を静めて行くらしかった。古藤は自分の長所も短所も無
自覚でいるような、そのくせどこかに鋭い光のある目をあげてまじまじと葉子を見始めた....
「片信」より 著者:有島武郎
級のそれではない。ブルジョアの勢いが失墜して、第四階級者が人間生活の責任者として
自覚してきた場合に、クロポトキン、マルクス、レーニンらの思想が、その
自覚の発展に....
「星座」より 著者:有島武郎
説と今の言葉とで、それをはっきり言い現わしたのを感じた時、心臓へのある力の注入を
自覚せずにはいられなかった。生涯の進路の出発点が始めて定まったと思えた。彼の周囲....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
るとの誇らしげな無内容な態度から、多少の覚醒はしだしてきて、代弁者にすぎないとの
自覚にまでは達しても、なお労働問題の根柢的解決は自分らの手で成就さるべきものだと....
「想片」より 著者:有島武郎
泌の毒素によって、早晩崩壊すべきを予定していたにしても、その崩壊作用をある階級の
自覚的な努力によって早めようとしたことは争われない(一面に、それを大きく見て、か....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
人間はそれを知っている。そしてその選択を実行することが出来る。それは人間の有する
自覚がさせる業である。 人は運命の主であるか奴隷であるか。この問題は屡※私達を....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
くせ、何やら心の奥の方で『自分の居る世界はモー異っている……。』と言った、微かな
自覚があるのです。四辺は夕暮の色につつまれた、いかにも森閑とした、丁度山寺にでも....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
いということを思うのだ。けれども今までに取りとめてこれこそ北海道で受けた影響だと
自覚するようなものは持っていない。自分が放慢なためにそんなことを考えて見たことも....
「釣」より 著者:アルテンベルクペーター
る。 それだから、好い子、お前は釣をしておいで。 お前は無意識に美しい権利を
自覚しているのであるから。 魚を殺せ。そして釣れ。 (明治四十三年一月)....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
、随分迷惑な恐ろしいわけである。しかしフレンチの方では、神聖なる義務を果すという
自覚を持っているのだから、奥さんがどんなに感じようが、そんな事に構まってはいられ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
おるのであります。終戦六年にして独立をかち得た国民は占領下に失われた国民としての
自覚をとりもどし、民主主義的な民族として再建に努力せんとの熱意に燃えておるのであ....