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「自証〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自証の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
聴き、夕《ゆうべ》に道を聴き、梧前灯下《ごぜんとうか》に書巻を手にするのは皆この自証《じしょう》を挑撥《ちょうはつ》するの方便《ほうべん》の具《ぐ》に過ぎぬ。人....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
へ出まして本郷へ上り、それから白山へ出て、白山を流して御殿坂を下り、小石川極楽水自証院の和尚に逢って、丁度親父の祥月命日、聊か志を出して、何うかお経を上げて下さ....
デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
、自己自身によってあるものではない。主語となって述語とならないといっても、それは自証するものではない。哲学の対象は自己自身を自証するもの、対象なき対象でなければ....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
問うて見てどうしてもそうとしか思えないという処に、その明々白々たる疑うべからざる自証に、自明さに、真理があるという。恐らく良心というものはそういうものであろう。....
辞典」より 著者:戸坂潤
味に於けるロゴスに関係して初めて意味のある観念であり、この点を外にして吾々は之を自証する術はないので、意識から独立した限りの自然に本来弁証法が固有であるという主....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
全く旅行という感じだ――してくる。近づくにつれてそれが椅子の切符売りということを自証する。かれは、こっちの端に椅子を占めている人を望遠鏡ででもみとめて、すでに二....
丹下左膳」より 著者:林不忘
いてはそれより、二刀の柄から水火秘文状を掘り出しても差支えのない人物であることを自証《じしょう》するものだ。 こういう腹だったのが、爾後《じご》幾星霜、関七流....
女仙」より 著者:田中貢太郎
市ヶ谷の自証院の惣墓の中に、西応従徳と云う法名を彫った墓がある。それは西応房と云う道心坊....
魔像」より 著者:林不忘
二の眼が、いっせいに隅の屏風をかえり見た。 俗に瘤寺《こぶでら》といった。四谷自証院の裏手、横地半九郎方の奥ざしきだ。 ガヤガヤしてたやつがぴったり止《と》....
親鸞」より 著者:三木清
だ現われない。今の時はいわば無仏の時である。過去の理想も未来の理想も現在において自証されないかぎり意味を有しない。現在の現実の自覚における唯一の真実は現在がまさ....
法然行伝」より 著者:中里介山
い事を述べ、浄土の教門の事の理をきわめ言葉をつくして説き語り、 ただこれ涯分の自証を述ぶるばかりなり。またく上機の解行《げぎょう》を妨げんとにはあらず。 ....