自負[語句情報] »
自負
「自負〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自負の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
にひき着けられて、離れる事ができなくなる、そんな磁力のような力を持っているという
自負に気負って、自分の周囲には知ると知らざるとを問わず、いつでも無数の人々の心が....
「想片」より 著者:有島武郎
ん》な言葉とは思わない。この時エマソンはホイットマンに向かって恩恵の主たることを
自負しうるものだろうか。ホイットマンに詩人がいなかったならば、百のエマソンがあっ....
「家霊」より 著者:岡本かの子
し包んで老人は「また、この鏨の刃尖の使い方には陰と陽とあってな――」と工人らしい
自負の態度を取戻す。牡丹《ぼたん》は牡丹の妖艶ないのち、唐獅子の豪宕《ごうとう》....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
詩人の中にさえも、私などよりは遙かに傑れた人々がたくさんいるのにちがいない」と。
自負心の強いこの詩人にしてこの言をなした、もって傾倒のほどが知られよう。だが彼の....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
たのだ。 僕は自分が監獄でできあがった人間だということを明らかに自覚している。
自負している。 入獄前の僕は、恐らくはまだどうにでも造り直せる、あるいはまだ碌....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
た部下を率いているのだ」 日頃から、われこそ、大英帝国の名誉を傷つけぬ名将と、
自負しているリット少将としては、この無念さは、無理からぬことであった。 「このま....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
れは近代の女性に許されている可成の自由と、女性そのものの普遍化された新味から来る
自負心とであって、内容そのものは真の創造や鬱勃たる熱情に乏しいと思います。近代の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、――此等は皆真理の開拓者であり、進歩の使徒であり、極度に無慾純潔、少しも驕慢、
自負、自家宣伝等の臭味がなかった。それでこそ、あれほどの仕事ができたのである。若....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
精神を鎮めることにつとめた。それは船長の眼に自分というものを立派に見せようという
自負心があったからである。 僕たちの船長は、艱難辛苦のうちにたたき上げて得た勇....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
心を捨ててまで、自分に、浴室に入れとは、戯れだけと云えないことだ。) と、妙な
自負心に、私はからだ中浮いてしまったように……ああ、|Mr. O'Grie、嗤い....
「橋の上」より 著者:犬田卯
とか、小形の活動本だとか、等々を彼に与えて、彼の機嫌を取り、その庇護の下に小さい
自負心を満足させようとあせったのに、圭太には、それが出来なかった。長らく父が病み....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
た絵こそ私の願うところのものである。 芸術を以て人を済度する。 これくらいの
自負を画家は持つべきである。 よい人間でなければよい芸術は生まれない。 これ....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
褒貶に頓着しなかった頃は宜かったが、段々重く見られて自分でも高く買うようになると
自負と評判とに相応する創作なり批評なりを書かねばならなくなるから、苦しくもなり固....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
た大きな約束、労働者の心に呼び起した希望について考えて見ても、その後継者であると
自負している諸労働党の堕落を思えば(これはサンジカリズムの勃興以前に書いたものだ....
「作家としての問題」より 著者:小川未明
らしい。むしろそれが時勢に適応することだと思っているらしい。 少し作家的反省と
自負とがあるならば、これは、単に、資本家の意図にしかすぎないことを知るのである。....