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自負心
「自負心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自負心の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
ぶりにすっかり面喰った彼は、ブルッと首を震わせると同時に、少し両手を拡げながら、
自負心をこめるようにして言った。「どうも、そう、あなたの方から侮辱がましいことを....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
貌の男女の関係を述べるのに、一頁も要しなかったところだろうが、現代の、しかも頗る
自負心の強いこの二人には右のような数々の偶然が必要であった。 女中が想像するぐ....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
織田何するものぞと思わせたに違いない。それが、翌年|長篠に於て、無謀の戦いをする
自負心となったのであろう。 翌天正三年二月、家康は新附の奥平貞昌をして、長篠城....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
しば痛く反対をなしたり。国民論派の主持するところの国民的特立なるものは必ず国民的
自負心を要用となす、ゆえに国民的
自負心はけっして不正当の感情にあらざるのみならず....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
たちを助けてこの革命を成就せしめようとしているものも、そういう自分であるとの強い
自負心は絶えず彼の念頭を去らない。このパアクスは、年若な日本の政事家の多い新政府....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
詩人の中にさえも、私などよりは遙かに傑れた人々がたくさんいるのにちがいない」と。
自負心の強いこの詩人にしてこの言をなした、もって傾倒のほどが知られよう。だが彼の....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
満足を得ている積りだ。破れたる※袍を衣、狐貉を衣る者と、与に立って恥じざる」位の
自負心は、窃に肚の底に蓄えている。しかし何と云っても、社会的には一日毎に世人がら....
「連環記」より 著者:幸田露伴
うに消えて終ったというようなことは、誰に取っても口惜しいものである。まして相当の
自負心のあるものには、自分が少しの打撃を蒙ったよりも忌わしい厭わしい感じを生じ勝....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
れは近代の女性に許されている可成の自由と、女性そのものの普遍化された新味から来る
自負心とであって、内容そのものは真の創造や鬱勃たる熱情に乏しいと思います。近代の....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
精神を鎮めることにつとめた。それは船長の眼に自分というものを立派に見せようという
自負心があったからである。 僕たちの船長は、艱難辛苦のうちにたたき上げて得た勇....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
心を捨ててまで、自分に、浴室に入れとは、戯れだけと云えないことだ。) と、妙な
自負心に、私はからだ中浮いてしまったように……ああ、|Mr. O'Grie、嗤い....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の本性においては終始かわらぬものがあったが、ただ一図に物を思いこむと、それが強い
自負心のうちで高揚される。かれが自然主義に熱中したのもそれがためであろう。 か....
「橋の上」より 著者:犬田卯
とか、小形の活動本だとか、等々を彼に与えて、彼の機嫌を取り、その庇護の下に小さい
自負心を満足させようとあせったのに、圭太には、それが出来なかった。長らく父が病み....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
な男でごく果断な質、一人は甚だ温順ですがちょっと読み書きも出来るという訳で大分に
自負心も強い。それが果断の人の気に喰わないで折々衝突が起ります。お婆さんの巡礼は....
「空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
かし、何故、私は彼女のそうした心持ちを看取することが出来なかったのであろう。私の
自負心は、私にこう考えさせていた。 ――彼女は自分でも云っているように、彼と自....