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自費
「自費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ではなかった。弟子たちにも親切に教えた、いろいろの慈善をも施した、碓氷川の堤防も
自費で修理した。墓碑に寛延の年号を刻んであるのを見ると、よほど長命であったらしい....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
新極北島――と、父は氷原上の都市をこう呼んでいましたよ。ところが、まもなく一隻を
自費でつくりあげ、一九三三年には極洋へむかいました。僕は、体質上潜行に適しないの....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
かと思いますけれど……。」 「そうね、ちょっと僕ではどうかな。」 「ほんとうは私
自費出版にしたいと思うんですけれど、そのお金ができそうもないものですから。」 「....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
Khaiya_m)〕の作品である。 フィツジェラルドが、一八五九年にその翻訳を
自費出版で初版わずかに二五〇部だけ印刷した時には、若干を友人に分けて、残りはこれ....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
ィリアム・ウィルスン――オックスフォードでもいちばん高潔でいちばん気前のいいあの
自費生――彼の乱行は青年の放肆な空想のさせる乱行にすぎず――彼の過失はまねのでき....
「文士の生活」より 著者:夏目漱石
性が、それから書物の品位が、幾らか卑《いや》しくなり勝ちである。理想的に云えば、
自費で出版して、同好者に只《ただ》で頒《わか》つと一番良いのだが、私は貧乏だから....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
よ」などとサモ気楽げな奴もある。警視庁でまた二時間ばかり待たされて、夕飯の弁当を
自費で食った。ここでは巡査達も打解けて「なぜ別に署名人をこしらえておかなかったの....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
は音楽批評家と、安芝居の道具方は舞台装置家と、帽子の売子嬢は「頭部の専門家」と、
自費出版の未亡人は詩人と、街路掃除夫は社会改良家と、踊り子は舞踏家と、郵便脚夫は....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
由井氏と二人の外に、父の里方の従弟に当る菱田中行という少年も洋学修業としてこれは
自費で出京する事になった。海路は別に滞りもなく大阪へ着いて、それから東海道を東上....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
たり、あるいはそれらの商売人と議論し彼らの保護者的な態度を我慢するよりは、むしろ
自費出版の方法を取った。それは狂気の沙汰《さた》だった。彼は宮廷の給料や音楽会な....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。それでも彼は落胆しなかった。彼は動植物園の日当たりのいい片すみを借り受けて、「
自費で」藍《あい》の栽培を試みた。そのために、特産植物誌中の銅版を質屋に入れてし....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
ば参らず、さすがのお前もほとほと困って挙句に考えついたのが「川那子丹造美談集」の
自費出版。 しかし、これはおかしい程売れず、結果、学校、官庁、団体への大量寄贈....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
うと思います。そして名もない私のものなど受け合うてくれる本屋もありますまいから、
自費出版にしようと思っています。私は明日からこの仕事に着手いたします。なにとぞ私....
「磯部の若葉」より 著者:岡本綺堂
人望ではなかった。弟子たちにも親切に教えた、色々の慈善をも施した。碓氷川の堤防も
自費で修理した。墓碑に寛延の年号が刻んであるのを見るとよほど長命であったらしい。....
「審判」より 著者:カフカフランツ
いすぎではないのだ。当局へ苦情を持ち出しても少しも効果はないし、部屋の中の何かを
自費で変えることは、弁護士にはまったく厳重に禁じられている。しかし、このような弁....