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「自身番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自身番の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
う思ってくれ」 半七はすぐ家主を呼んで来てお豊を引き渡した。それから更に峰蔵を自身番へ呼び出して調べると、正直な彼は恐れ入って素直に申し立てた。 「実はあの晩....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
人が立って店をのぞいていた。その混雑をかき分けて店へはいると、女房のお留は町内の自身番へ呼び出されたままで、まだ帰されて来なかった。きのうの葬式で近所の人とも顔....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
膝元をさわがす――その罪の重いのは云うまでもない。第一に迷惑したのは、その町内の自身番に詰めている者共であった。 「自身番というのは今の派出所を大きくしたような....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そのあくる日である。下谷|御成道《おなりみち》の道具屋の隠居十右衛門から町内の自身番へとどけ出た。昨夜、中の郷の川ばたを通行の折柄に、何者にか追いかけられて、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て来た。その様子があまり落ち着いているので、半七もすこし案外に思った。 町内の自身番へ連れて行って、半七は宗吉を詮議したが、その返事はいよいよ彼を失望させた。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
思ったら、案の定《じょう》こんな狐が這い込んでいた。さあ、番屋へ来い」 町内の自身番へ引っ立てられて行った男は、果たして彼《か》の市丸太夫であった。かれはふと....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぐらいに思っているんですから、誰も詮議をする者なんぞはありゃしません。家主だって自身番だって、なんとも思っていやあしませんよ。そういうわけだから、どうにもこうに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ざいます」 「こいつと一緒に番屋まで来てくれ」 二人を引っ張って、半七は近所の自身番へ行った。浅蜊の殻を店の前の泥に敷いていた自身番の老爺は、かかえていた笊を....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
疑問がまだ容易に解けそうもなかった。 こうなると近所迷惑で、長屋中のものはみな自身番の取り調べをうけた。取り分けて母のおちかは、自分が娘を絞め殺して置いて、わ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
でしたことでも、土地の人達がそんなに勝手の仕置をするのはよくないだろう。なぜすぐ自身番へでも連れて行かないんですえ」 かれらは半七の顔を識らなかったが、それで....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を連れて行ったか。大方そこらの番屋へ引き挙げたのであろうと、半七はその足で近所の自身番へ行ってみると、そこには幸次郎の姿も見えなかった。それでも念のために店へは....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ものではなかった。それでもよほど弱っているらしいのを常吉はいたわりながら、町内の自身番へ連れて行った。 「おい、小僧。おめえはえれえことをやったな。命がけで主人....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
まえたぞと呶鳴り立てたので、待ち設けていた桐山の店の者どもはもちろん、筋向こうの自身番からも近所となりからも大勢の人びとが落ち合って、手取り足取り捻じ倒して、そ....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
と騒いでいるばかりで、その女がどこの誰だか、識っている者はないようでございます。自身番からも人が来て、御検視を願うのだとか言っていました。 叔父のところへ知ら....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
ならねえとも限らねえ。念のために届けて置くがよかろう。」 親子は一応その次第を自身番へ届けて出た。 しかもその男も女もすでにどこへか立去ってしまったというの....