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至りて
「至りて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
至りての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
と判明せり。かく判明せる原因は、該《がい》要保護人を署内(目白署)に収容せる後に
至りて、該人物が巧妙なる鬘《かつら》を被《かむ》り居たることを発見せるに因《よ》....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
が聞かしてやろう。」 と、引立てて、ずいと出た。 「(源三郎)……かくて竜宮に
至りて宮中を見れば、その高さ三十丈の玉塔に、かの玉をこめ置、香花を備え、守護神は....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
は行燈の火を吹消して、暗中を走る跫音、遠く、遠く、遠くなりつつ、長き廊下の尽頭に
至りて、そのままハタと留むべきなり。 夜はいよいよ更けて、風寒きに、怪者の再来....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。他なし、そこで悪霊を背負い込むからである。そして最後に、犯人を極刑に処するに
至りて、その愚や真に及ぶべからずである。肉体に包まれている間は、霊魂の働きに限り....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
歩を進めて考うれば、日本の内乱に際し外国|干渉の憂ありとせんには、王政維新の後に
至りてもまた機会なきにあらず。その機会はすなわち明治十年の西南戦争なり。当時|薩....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
犬伝』巻後の『回外剰筆』を見ても明らかである。曰く、「(戊戌即ち天保九年の)夏に
至りては愈々その異なるを覚えしかども尚悟らず、こは眼鏡の曇りたる故ならめと謬り思....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
して人に告ぐることあり。例えば、某家に今かくかくのことありと告ぐるとき、その家に
至りて問い合わすに、果たしてそのことありという。これ、あに奇怪にあらずや。第三に....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ども、多少知力の発達せるありて、種々の変化を説明せんとするに当たり、夢のごときに
至りては、わが体ここにありて遠方の物を見、遠方のことを知るは、けだし、我なる体に....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
すべて未来に起こる事柄を、夢によって卜し得るということである。けだし、その理由に
至りては一朝一夕に解し得べきことにてはありませんが、よく世間で、夢に見たとおりの....
「迷信解」より 著者:井上円了
くは悪戯より妖怪を製造する人もある。これらはみな偽怪の原因と見てよろしい。誤怪に
至りては偶然の出来事より起こりて、明らかにその原因、事情を究めたださざるために妖....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
といえり。しかるに世間には、一定の方式を用い、婦人をその中に加え、はなはだしきに
至りてはその人を選び、その家を選び、その日を選びてこれを行うがごときは、他に考う....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
中愛別へ一里半、中愛別より留辺志部へ三里半、今日は八里の路を歩けり。 真勲別に
至りて、山の根に取りつき、層雲別に
至りて、いよいよ層雲峡に入る。魚槍を肩にし、創....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
みに限るにあらず、いわんやその宗教はヤソ教に限るというにおいてをや。余輩、ここに
至りて一言弁明せざるをえず。今、ヤソ教は精神上の文明を進むるの力あるゆえんを証せ....
「西航日録」より 著者:井上円了
をみることができることを。) これより尼連河の両岸を徘徊して旧蹤をたずね、晩に
至りてガヤに帰り、即夜の汽車にてバンキポールに着し、さらに乗車して二十六日午前八....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ありて、夏時の遊歩場に適す。その流水はヤラ川の源流に当たる。この川、メルボルンに
至りて海に入る。この辺り概して牧場にして、牛羊の得々として遊ぶを見る。牧場のほか....