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至宝
「至宝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
至宝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いかい》、北チベットにまたがる、「西域夷蛮地帯《シフアン・テリトリー》」通として
至宝視されている男だ。
たとえば、フィリッピンのカガヤン湖で獲《と》れる世界最....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
。しかも博士コハクはミルキ国第一の、いやミルキ国ピカ一の科学者だった。ミルキ国の
至宝であったのだ。博士はミルキ閣下の命令により、あらゆる文化設備を設計し建設した....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
博士とアンダーソン教授の希望どおりに短期間に改造を加え、乗組員の全部を提供した。
至宝ワーナー博士とアンダーソン教授は、ウラル号にその運命を托したのだ。この快挙を....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
る具体的手段を考案せられんことを希望した。一座は、それこそ、我国に於ける化学界の
至宝と認められる学者たちばかりであった。この会合で、充分効果のある具体的方法を考....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
津々浦々に満ち満ちて、今まで棄ててかえり見られなかった郷土の産物、芸術が、国粋の
至宝として再認識され、珍重され初めつつ在る。能楽の如きも老人の閑技、骨董芸術とし....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
極的にいろいろの治療をねだったのである。 ヒルミ夫人にとっては、万吉郎は世界の
至宝であったから、少々無理なことでも喜んで聞き入れた。しかし新しい治療をするにつ....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
いうものは古臭いものとして捨ててかえりみなかったが、最近になって、またこの人性の
至宝ともいうべき宗教を、泥土のなかから拾いあげて、ふたたび見なおし、磨き上げよう....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ゝへユカタ置いときますよ。サルマタも、新しいの買ってきました。さすがに、わが社の
至宝、才蔵クンは神速なるもんですよ。今度、月給あげてやって下さいな」 食事とな....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
相当な門構えの家の中へ、煙山は消えこんだ。 そこの門札をしらべると、ピース軍の
至宝、好打の国府一塁の生家である。 「いよいよ出でて、いよいよ奇、やりおる、やり....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
さしく一つの感激だ。すると親友が取りかえして来る」「それも物によりけりだ。伝家の
至宝を失っては、先祖に対しても済むまいがな」「みやこに住むということは、おれにと....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
…何んで?」 「拙者は武士、武士は不断に、名刀を恋うるもの。天国は、天下の名器、
至宝中の
至宝、武士冥利、一度手に取って親しく」 「なるほどねえ、さようでございま....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
う。 アメリカ自然科学博物館の名鳥獣採集者として、非番でも週金五百ドルはもらう
至宝的存在だ。その彼が、稀獣|矮麟を追い、麝牛をたずね、昼なおくらき大密林の海綿....
「人形芝居に関するノオト」より 著者:竹内勝太郎
スト」を書いたように、此の巴里のギニョールも沢山の仏蘭西少年の心のなかに、人類の
至宝ともなるべき大きな夢を今現に育てつつあるのかも知れない。 * 欧....
「夜長ノート」より 著者:種田山頭火
覚。本能と苦痛。生存と滅亡。 自覚は求めざるをえない賜である。探さざるをえない
至宝である。同時に避くべからざる苦痛である。 殊に私のような弱者に於て。 ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
宝」であるという。崇神天皇の詔にも、「農は天下の大本なり」とあって、農民が国家の
至宝であるには相違ないが、しかしそれが為に、これを天皇の大御宝と呼んだとは思われ....