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「至尊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

至尊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
『熊野略記』 契りあらば嬉しくかかる折にあひぬ忘るな神も行末の空 万乗の至尊をもって、その正遷宮の折にあいたまいしを、かくばかり御喜悦ありしなり。しかる....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に、石清水行幸の節はにわかに虚病を構え、一橋中納言においてもその場を出奔いたし、至尊をあなどり奉りたるごとき、その他、板倉周防守、岡部駿河守らをはじめ奸吏ども数....
十二支考」より 著者:南方熊楠
をも構わず、神社旧跡を滅却し神林を濫伐して売り飛ばせてテラを取り、甚だしきは往古至尊上法皇が奉幣し、国司地方官が敬礼した諸社を破壊し神殿を路傍に棄て晒《さら》し....
十二支考」より 著者:南方熊楠
判の日を待ち合すごとく、弘法大師その他の名僧信徒、殊《こと》に畏《おそ》れ多いが至尊で落飾された方々もこの弥勒の出世をあるいは入定したり、あるいは天上霊域で待ち....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
哲学者にはなれない。君が目下の急務はフィロソフィック・クールネスの修養だ。何事も至尊至重のライフのためだ。後生だからエミネンシイとポピュラリチーとの欲求を抑制し....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
にするは妻たる者の情ならずや。況《いわ》んや譬《たと》えんものもなき夫を産みたる至尊至親の老父母に於てをや。其保養を厚うし其感情を和らげ、仮初にも不愉快の年を発....
興津弥五右衛門の遺書」より 著者:森鴎外
の花」と申す古歌の心にて、白菊と名附けさせ給由承り候。某が買い求め候香木、畏くも至尊の御賞美を被り、御当家の誉と相成り候事、存じ寄らざる儀と存じ、落涙候事に候。....
魔都」より 著者:久生十蘭
」 秀陳は重々しく頷いて、 「ああ、それこそは至当なる御配慮なのでありまする。至尊の御身上であっては、その御用心はけだし当然なのでござりましょう」 といって....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
といえども、帝室にして能《よ》くその地位を守り幾艱難《いくかんなん》のその間にも至尊《しそん》犯《おか》すべからざるの一義を貫《つらぬ》き、たとえば彼《か》の有....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
孫をして己れに事《つか》うること奴隷の主君におけるが如くならしめ、あたかも一家の至尊には近づくべからず、その忌諱《きき》には触《ふ》るべからず、俗にいえば殿様旦....
興津弥五右衛門の遺書(初稿)」より 著者:森鴎外
菊の花」と申す古歌の心にて、白菊と名づけさせ給う由承候。某が買求め候香木、畏くも至尊の御賞美を被り、御当家の誉と相成り候事、存じ寄らざる仕合せと存じ、落涙候事に....
火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
れはすなわち骨を除散せしめた大蔵の顕著なる実例と申し奉るべきものであろう。これは至尊の御葬儀として、空前絶後の例ではあるが、しかしながらかくの如きの葬儀は、親王....
道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
を継いだ筈の一僧侶たるに過ぎないのである。しかも彼は天皇の御信任の厚きに乗じて、至尊の聡明を暗まし奉り、たといそれが聖慮に出でたとは云え、自身法王の位を授かりて....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れが無銭で大旅行を決心した理由であります。殊に天上天下唯我独尊の釈迦牟尼|如来が至尊の王位と金殿玉楼すなわち天下の富貴を捨てて破衣乞食の出家となって我ら一切|衆....
「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
いるのである。言語や名称は時代によって意味が違って来る。「お前」という言葉は昔は至尊の御前に称するもので、先方に対する最敬語であった。しかるに後世次第にそれが濫....