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至楽
「至楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
至楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
中《せなか》をあぶって、椽側《えんがわ》に花の影と共に寝ころんでいるのが、天下の
至楽《しらく》である。考えれば外道《げどう》に堕《お》ちる。動くと危ない。出来る....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
。 斜陽満径照僧遠。 黄葉一村蔵寺深。 懸偈壁間焚仏意。 見雲天上抱琴心。 人間
至楽江湖老。 犬吠鶏鳴共好音。 と云う詩を遺《おく》った。巧拙《こうせつ》は論....
「運命」より 著者:幸田露伴
る者は、中に主たる無し、門より入る者は家珍にあらず。白を挙げて楽となす、何ぞ是れ
至楽ならん。 遜志斎の詩を逃虚子の詩に比するに、風格おのずから異にして、精神|....
「謡曲黒白談」より 著者:夢野久作
本山の大会に随喜|渇仰の涙を以て臨んで、用いて尽きず施して足らざる事なき大歓喜の
至楽を享けられむ事を希望して息まぬものである。....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
て来た。枯れ木のような膝をかかえ込み、丹左の飢えた眼が、湯の泡を見ていた。人間の
至楽はこの鍋の中に尽きるといわないばかりに、その煮えるのが楽しみらしく見える。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
を守り立てしめ、そして兄弟打揃うて故郷の父母の墳を清掃することができたら、人生の
至楽はいかばかりでしょう。――よもや世人も、その時は、諸葛の兄弟は伯夷叔斉に対し....