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「至難〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

至難の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
かし仏英軍との間には恐らくマジノ、ジークフリートの線で相対峙し、お互にその突破が至難で持久戦争になるものと考えたのであります。 ドイツがオランダ、ベルギーに侵....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
制が全國的に完成せらるれば、日本の經濟は一擧に今日の十倍の生産力を獲得することも至難ではないと信ずる。 しかし農工一体の實現は、社會制度の革命なしには不可能で....
映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
ものとは考えにくいのである。 しかし、社会問題としての癩は、その解決が必ずしも至難ではない。先進諸国の例に見ても、隔離政策の徹底的遂行によって、癩はほとんど絶....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
いたるところ、折柄洋上には密雲のために陽光暗く、加うるに霧やや濃く、僚機との連絡至難となり、遂に空中衝突を惹起せるものなり』てなことを云ったので、不可抗力の椿事....
わが町」より 著者:織田作之助
亀裂を生じて、ついにはこれが数千メートルにも及ぶ始末である……」 もって工事の至難さを知るべしという技師長の報告が、米本国の議会へ送られた時には、土民の比律賓....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
一千二百円で、雑誌としては甚だ不廉のようであるが、七十四年間の雑誌を揃えるは頗る至難であって、仮令二千円三千円を出した処で今日直ちは揃え得られるものでは無い。僅....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
して、その魂をもよみがえらせることに自信ある希望を持っていた。この希望はあながち至難の事ではなさそうであった。すなわちこの解釈し難い異様な噂は、ラザルスについて....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
如き場合には、人間の道徳的均衡が撹乱されているので、われ等として、地上との交通に至難を感ずる。かかる場合に、ほくそ笑むのは、低級未発達の悪霊どもである。かの投機....
荘子」より 著者:岡本かの子
りついてその岸を遡り、周の洛邑へ運ぶ数十日間その珍魚を生のままで保つことは、殆ど至難な事だった。支離遜はしかし或る神技を有する老人に謀って麗姫のその望みをかなえ....
妖怪談」より 著者:井上円了
て研究する事柄であって、最も難解のものであります。およそ困難といっても、これほど至難なものはありませぬ。もし、この霊魂が分かりましたならば、現在この世界にあると....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
も呼び入れられて、色々の芸を演じた。球を投げて獅子の玉取などを演ずるのは、よほど至難い芸だとか聞いていた。 元園町には竹内さんという宮内省の侍医が住んでいて、....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
せしめんと欲するときは、必ず無形上の文明を振起するを要す。そのことたるや、難中の至難なりといえども、また要中の至要なり。ゆえに、これを至難なりとして決して放棄す....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
なるが、今は四十八時間にして航了し得るに至る。南端の外洋は風浪あまり激しく、航路至難なれば、万舶みなこの峡間を通過すという。しかしてプンタアレナスは、実にその避....
新童話論」より 著者:小川未明
巧とか、単なる経験有無の問題でなく天分にもよるのであるが、また、いかに児童文学の至難なるかを語る原因でもあります。 もし、その作者が、真実と純愛とをもって世上....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
二 戦争の絶滅は人類共通の理想なり。しかれども道義的立場のみよりこれを実現するの至難たることは、数千年の歴史の証明するところなり。 戦争術の徹底せる進歩は、....