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致命的
「致命的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
致命的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
して夫人のするがままに任せていた。葉子はもとより夫人のあわてたこの処置が夫人には
致命的な不利益であり、自分には都合のいい仕合わせであるのを知っていたからだ。案の....
「或る女」より 著者:有島武郎
だとは葉子自身にさえ思えない節《ふし》があった。倉地のいわゆる事業には何かかなり
致命的な内場破《うちばわ》れが起こって、倉地の力でそれをどうする事もできないらし....
「星座」より 著者:有島武郎
ついたものだけに――なつかしかった。彼は自分のしたことが、思った以上に彼にとって
致命的であるのを知った。
「ぬいさん、園さんがお帰りだからお見送りなさいな。東京....
「予報省告示」より 著者:海野十三
義は、このような天災に対する用意を欠いていたので、第五氷河期の襲来は彼らにとって
致命的打撃である。 尚、当時残存した約三千名の地球人類は行方不明となる。彼らの....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
るのだ。それは或る場合には他人にとって迷惑なことであろうとも、その人々に取っては
致命的に必要なことなのだ。主義の為めには生命を捨ててもその生命の緊張を保とうとす....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
意周到な犯人が、ありとあらゆる証拠を湮滅することに成功しながら、唯一つ置き忘れた
致命的の証拠なのです。 どうです。心憶えはありませんか。そうでしょう。犯人は牌....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
中毒者としてその筋に発見されるに至ったのだった。中でもチェリーの中毒症状は殆んど
致命的だと診断を下された。しかし一体誰が、丘田医師のところからヘロインを盗み出し....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
お話するのは、とてもつらいんです。と言うのは、その話ってのが、そもそも私の過去に
致命的な打撃を与えた、苦しい思い出だからなんです……さあ、この穢らしい手紙なんで....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
に縛り挙げられ、重を着けられて海中へ投げ込まれる。茲で暫く時間を置いて、次にあの
致命的な打撲傷と恐るべき擦過傷が幾分柔かくなった肌へ加えられる。茲で面白い証拠を....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
部下をはげまして消火作業をつづけさせたのであった。 だが、それから五分ののちに
致命的な大爆発が起こり、そのために艇の後部はふきとばされてしまった。そのすごい光....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
費を作った。……五年目の終りになって、こんどこそうまくいくと思ったのが間違いで、
致命的な問題に突当り、今までの研究は全部だめだと分った。がっかりして、ぼくは一週....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
、たとえ何から何までうちあけても、その一部とて信用されないかもしれない。それほど
致命的なこの場の破局だった。杜は痛心を圧えることができないままに、それからズンズ....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
て以来こんな悲壮な男らしい声を聞いたことがありません。逞ましい雄獅子が自分と妻の
致命的な傷口を嘗め労わりつつ呻く、絶体絶命の呻きです。私の身体はぶるぶると慄えま....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
この帝国主義に従属しているばかりでなく、この力をかりて、反省のない、ふたたび
致命的にまちがった外交政策をもってアジアにのぞんでいるのが岸内閣の外交政策であり....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
つあり。しかして将来戦争は恐らくその作戦目標を敵国民となすべく、敵国の中心に一挙
致命的打撃を加うることにより、真に決戦戦争の徹底を来たすべし。 一 会戦指揮の要....