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舌鋒
「舌鋒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舌鋒の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「服装に就いて」より 著者:太宰治
を伺い、これ、これ、と小声で友人を、たしなめてばかりいたのである。けれども友人の
舌鋒《ぜっぽう》は、いよいよ鋭く、周囲の情勢は、ついに追放令の一歩手前まで来てい....
「家庭の幸福」より 著者:太宰治
ら終りまで一言も何も言っていないのと同じであった。所謂民衆たちは、いよいよ怒り、
舌鋒《ぜっぽう》するどく、その役人に迫る。役人は、ますますさかんに、れいのいやら....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
あたしが、今夜、何か言い出したら、今度こそ、うんと言ってくれますかい」
お初の
舌鋒《ぜっぽう》は、ふたたび、雪之丞に、鋭く注がれはじめた。
「今夜こそ、おまは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ば、矢でも鉄砲でも――松倉郷の名刀でも、乃至《ないし》弁信さんの、のべつ幕なしの
舌鋒でも、何でも持っていらっしゃい、さあ、いらっしゃい」 酔っぱらいが管を巻く....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
か、あるいは作者と相談の上で、執筆してもらったのであろうと思われた。 甲子屋の
舌鋒が余りするどいので、末松子も沈黙してしまった。一座もやや白けかかったが、それ....
「三国志」より 著者:吉川英治
かな!」と、いったが、呂布も多少気味が悪くなった。 その顔いろの隙へ、陳大夫の
舌鋒はするどく切りこむように云った。 「確か、先日も申しあげてあるはずです。いか....
「三国志」より 著者:吉川英治
の邸の近所に住んでいるものであります。才学たかく、奇舌縦横ですが、生れつき狷介で
舌鋒人を刺し、諷言飄逸、おまけに、貧乏ときていますから、誰も近づきません。――し....
「三国志」より 著者:吉川英治
か」 魯粛も呉の大才である。こう口を開いて、この会談の目的にふれてくると、その
舌鋒は、相手の急所をつかんで離さなかった。 「いや、恩着せがましく申しては、ご不....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
」 「詭弁を弄すな」 こんどは次席の村井河内、益田孫右衛門、江田善兵衛などが、
舌鋒をそろえて斬ってかかるように唾をとばした。 「沐浴とは何だ。何のために沐浴す....