舐る[語句情報] »
舐る
「舐る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舐るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
と一口。鶺鴒の尾のごとく、左の人指をひょいと刎ね、ぐいと首を据えて、ぺろぺろと舌
舐る。 主税はむしゃりと海苔を頬張り、 「め組は可いが己の方さ、何とももって大....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
。それは允成が公退した跡になると、女中たちが争ってその茶碗の底の余瀝を指に承けて
舐るので、自分も舐ったというのである。 しかし允成は謹厳な人で、女色などは顧み....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
まんとすると、鷹、翅を鼓して犬を起し、犬、健闘して蛇を殺し地に伏して疵《きず》を
舐る。所へ還った乳母は蒼皇《そうこう》犬が主人の児を啖《く》ったと誤解し、逐電の....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
を避けて、蹲って、虱を捻るか、瘡を掻くか、弁当を使うとも、掃溜を探した干魚の骨を
舐るに過ぎまい。乞食のように薄汚い。 紫玉は敗竄した芸人と、荒涼たる見世ものに....
「地上」より 著者:島田清次郎
を盛って胡麻塩をかけてすすりはじめた。お幸も時子も茂子も小妻も鶴子も、まずそうに
舐るようにゆる/\と湯気の白くたつ粥をもてあつかっていた。本当に空腹からうまそう....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
花嫁を始め送り迎えの人々に少しずつ遣りますと、彼らはいちいちこれを手の平に受けて
舐るです。其式が終ってからその母の案内に従って堂内に入って行く。ここでまた酒宴が....