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舞上る
「舞上る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舞上るの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
いているが、夜は墨染の法衣《ころも》が翼になって、八阪寺《やさかでら》の塔の空へ
舞上るなどと云う噂もございましたが、元よりそれはとりとめもない、嘘だったのでござ....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
が両方へ表紙を開いて、夏の夕方に飛び交う蝙蝠《こうもり》のように、ひらひらと宙へ
舞上るのです。私は葉巻を口へ啣《くわ》えたまま、呆気《あっけ》にとられて見ていま....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
すらしい。また一組は、おなじく餌を含んで、親雀が、狭い庭を、手水鉢の高さぐらいに
舞上ると、その胸のあたりへ附着くように仔雀が飛上る。尾を地へ着けないで、舞いつつ....
「秋日記」より 著者:原民喜
どき教壇の方から眼を運動場のはてにある遠い緑の塊《かたま》りに対《む》けていた。
舞上る砂埃《すなぼこり》に遮られて、それは森とも丘とも見わけのつかぬ茫漠とした眺....
「古き小画」より 著者:宮本百合子
る。が、爽かな空気を呼吸するどころか、彼は、丁度下の出立の仕度で大混雑の広場から
舞上る、むせっぽい砂塵を浴びた。 晩春の晴天つづきで、広場は乾ききり、地面は一....
「地図にない島」より 著者:蘭郁二郎
れなんか一寸面白いと思うね。例えば敵機が大編隊で東京を空襲に来る。防禦の飛行機が
舞上るが、とても全部撃墜というわけには行かない。半数位は薄暮の東京上空に侵入して....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
を巻戻す。) 萩 あれ、私も…… 花につれて、黄と、白、紫の胡蝶の群、ひらひらと
舞上る。 葛 それそれ私も――まあ、しおらしい。 薄 桔梗さん、棹をお貸しな、私....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
、敵機にはいずれも強磁力を利用した鉄材反発装置というものが備えてあって、地上から
舞上るキンギン国側の砲弾は、機体に近づくとすべて反発されてしまったのである。そう....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
の上に帰ったのは、あと口に水を含んだのであろうも知れない。諸羽を搏つと、ひらりと
舞上る時、緋牡丹の花の影が、雪の頸に、ぼっと沁みて薄紅がさした。そのまま山の端を....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
しているのだということを聞いた人があるでしょう。それは空中を飛ぶ時、雲の中までも
舞上るほどのどんな鷲にも負けないくらいに、荒く、速く、身軽でした。世の中に、これ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
い。そうすると、あなたは、私と同じように再び地上に帰れるのみならず、自由に空中に
舞上ることが出来ます。これは『変身の妙薬』と申します。では、私はこれで失礼いたし....