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「舞人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

舞人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鉄鎚」より 著者:夢野久作
《うち》でも特に舌を捲いたのは、まだ明るいうちに或る大きな私立病院の玄関から、見舞人のような態度で上り込んで、奥の方に空《あ》いていた特等病室の藁蒲団の上に落ち....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
った。わたしの家からも梨を持ち出した。一種の路上茶話会がここに開かれて、諸家の見舞人が続々もたらしてくる各種の報告に耳をかたむけていた。そのあいだにも大地の震動....
一足お先に」より 著者:夢野久作
老った女中頭が一人と、赤十字から来た看護婦が二人と、都合四人キリよ」 「でもお見舞人で一パイだろう」 「イイエ。玄関に書生さんが二人、今朝早くから頑張っていて、....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
猶だ工事中の新築の角を折れて、仮に新築の一部に設けた受附へ行くと、狭い入口が見舞人で一杯になっていた。受附の盆の上には名刺が堆かく山をなしていた。誰を見ても気....
十二支考」より 著者:南方熊楠
上手と聞く、一さし舞って見せられた上の事と、特種の舞を所望した。その舞を演ずるに舞人しばしば食指で自分を指さす定めだが、ノンテオクはナライの色に迷うて身を忘れ、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろも》の袖を高く絡《から》げて自身真先に出馬して、大小の雲水を指揮して、百姓や見舞人やを叱り飛ばして、丸い頭から湯気を立てています。 雲水どもは土地の百姓たち....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、梯子《はしご》がつづく、各組の火消《ひけし》が提燈をふりかざして続いてくる。見舞人が飛ぶ。とても大通りは通られはしない。 子供たちは角に立って、ガクガクして....
十二支考」より 著者:南方熊楠
箏《こと》一張で四辻殿林歌の曲を奏す。これ本より大極殿の楽なり、この曲を舞う時、舞人甲に鼠の形をつけ、上の装束も色糸で幾つも鼠を縫い付くるとある。これも大黒に縁....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
休憩の後に舞楽が始まった。 一番目は「賀殿」というのであった。同じ衣装をつけた舞人が四人出て、同じような舞をまうのであるが、これもちょうど管弦楽と全く同じよう....
自由人」より 著者:豊島与志雄
父さんやお母さんにはどうかね。殊に、お父さんがほんとに病気とすれば、喜ばれない見舞人は、招かれざる客と同様、ちと肩身が狭いね。」 「お酒もあってよ。」 「誘惑す....
ロボットとベッドの重量」より 著者:直木三十五
、白大理石の鏡台、そんな物が、悉く、陰鬱に、黙り込んでいた。夫人は、 (誰か、見舞人でも、来ないかしら) と、ちらっと、考えたり、ロボットの巧妙な、そして、人....
火に追われて」より 著者:岡本綺堂
あった。わたしの家からも梨を持出した。一種の路上茶話会がここに開かれて、諸家の見舞人が続々|齎らしてくる各種の報告に耳をかたむけていた。そのあいだにも大地の震動....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
よここへ流れ集まっては来るが、神楽殿にはまだ、静かに、灯影と帳が揺れているのみで舞人はあらわれていなかった。 「先生――」 伊織は、人のあいだを潜り歩いた。そ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
三位卿が横から奪った。 「小鼓はかくなん申す有村、大倉流の鍛えを以て打ちまする。舞人は殿、いざ――」 「では舞おうか! 鳴門舞!」 「一だんと見ものでござろう、....
三国志」より 著者:吉川英治
叱った。 「やあ、それにおる穢き者。朝堂の御賀には、楽寮の役人はいうまでもなく、舞人鼓手もみな、浄らかな衣服を着るのに、汝、何ゆえに汚れたる衣をまとい、あたりに....