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舞台面
「舞台面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舞台面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
》の側面を始として、向うの壁、白塗りの扉《ドア》、壁にかけた音楽会の広告なぞが、
舞台面の一部でも見るように、はっきりと寒く映《うつ》っている。いや、まだそのほか....
「新生」より 著者:島崎藤村
わず》か一週間ばかりの間に岸本はこんな空気の中に居た。急激な周囲の変化はあだかも
舞台面の廻転によって劇の光景の一変するにも等しいものがあった。名高い社会党の首領....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も判りません。わたくしは煙《けむ》に巻かれてただぼんやりしていました」 意外の
舞台面がだんだんに展開されるので、半七も三五郎も一種の興味を誘われた。 「お角は....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
た。なるほど、ギッシリと詰った座席の彼方に、見覚えのある「赤い苺の実」の絢爛たる
舞台面が展開していた。扉の隙間を通じて、 「あたしの大好きな 真紅な苺の実 ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
」と、藤崎さんは鰻を食いながら考えていました。かえり討やら仇討やら、色々の殺伐な
舞台面がその眼のさきに浮び出しました。 早々に飯を食ってしまって、藤崎さんはこ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
上の混雑はお話になりません。最初の頃は、脚本などをかく場合には、半紙の上に粗末な
舞台面の図をかいて、俳優の代りにその人形をならべて、その位置や出入りなどを考えな....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
の、彼は危く気が遠くなるところだった。その場の異様な光景! いや、世にも恐ろしき
舞台面だ! 大きな純白の絹を伸べたベッドがある。そこに上半身を起している死神の....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
ラマ『イネ国の崩壊』が始まっていた。一万五千人にのぼる主客は、固唾をのんで、その
舞台面に見入っていた。 イネ国の崩壊! イネの国民にとっては、忘れることので....
「簡潔の美」より 著者:上村松園
許されぬところだと思います。 私はよく松篁と一緒に拝見に参りますが、その演者や
舞台面や道具などを写生するために、特に前の方に置いて貰うのですが、つい妙技につり....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
につくられた謡曲の謂いではありません。それにつれて演出される格調の高いあの能楽の
舞台面が多いのです。 表情の移らない無表情の人の顔を能面のようなと言いますが、....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
、「草紙洗小町」や、「砧」などと同じく謡曲の中から取材したもので、なかなか美しい
舞台面をみせる狂言なのである。 謡曲「花筐」は、世阿弥の作であると伝えられてい....
「チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
別の眼が要るのである。つまり、すぐれた演出による『桜の園』なり『三人姉妹』なりの
舞台面によって養われた眼を、そのまま何の修正も加えずに、彼の短篇小説の上にも転じ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
五郎 猿若町の市村座――新蔵のお三輪――弥次喜多の芝居――磐梯山噴火――盂蘭盆の
舞台面 「文覚勧進帳」 名題昇進――脚本上演の葛藤――文覚の大立廻り――団十郎の....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
日のようなものになっているのですから、平凡なようでも無事な型が出来ている。変った
舞台面は結構だけれどもあまりむやみに破壊してかかると、何かに差支を生じて来る。御....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
人間です。がしかしその人間は役者の素質があるから、時期が来ればまたどこかの劇場の
舞台面に、変った組合せであるにしろ現れることもあるのです。そのように、宇宙の大生....