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航海
「航海〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
航海の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
病に落ちこみ、夫の友だちが帰朝するのを幸い、一しょに船へ乗りこむことにした。長い
航海も彼女には存外苦痛ではないらしかった。しかし彼女は紀州沖へかかると、急になぜ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ん中から割った、いかにも明治初期の文明が人間になったような紳士でした。それが長い
航海の間に、いつとなく私と懇意になって、帰朝後も互に一週間とは訪問を絶《た》やし....
「少年」より 著者:芥川竜之介
に恐る恐る立ったなり、白い三角帆《さんかくほ》を張った帆前船《ほまえせん》の処女
航海をさせていたのである。そこへ客か何か来たのであろう、鶴《つる》よりも年上の女....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
っていれば、そよ風だったりするたぐいである。
ある時彼は二年級の生徒に、やはり
航海のことを書いた、何とか云う小品《しょうひん》を教えていた。それは恐るべき悪文....
「或る女」より 著者:有島武郎
度も食堂に出ずに船室にばかり閉じこもっていた。船に酔ったからではない。始めて遠い
航海を試みる葉子にしては、それが不思議なくらいたやすい旅だった。ふだん以上に食欲....
「或る女」より 著者:有島武郎
ら檣にかけわたされた小旌《こばた》がおもちゃのようにながめられた。
葉子は長い
航海の始終《しじゅう》を一場の夢のように思いやった。その長旅の間に、自分の一身に....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
日の天文学者の知識はハーシェルによってドレだけ利益を得たか知れない。それがために
航海が開け、商業が開け、人類が進歩し、ついには宣教師を外国にやることが出き、キリ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の教授を受けたという話である。 エジプト人は地中海から紅海へかけてかなり手広く
航海を営んでいた。それには彼らの星学の知識が航路を定める役に立った。ホーマーがオ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
える。 「うん、あの飛行島のことかい」 「そうだ、飛行島だ。こいつはこんどの遠洋
航海中随一の見物だぞ」 明日は見られるという飛行島! それは広い広い海の真只....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
照りはえていた。 ――倦怠の城 ハドソン河の河幅がひろがり、むかしオランダ人の
航海者がタッパン・ジーと名づけていたところでは、彼らは用心していつでも帆をちぢめ....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
と一緒ににぎやかに語り合いながら海をつつがなく渡ってしまったわけであった。静かな
航海であった。昼食はそれでも船の中で終えて、それから上陸すると上海北四川路にある....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、ヤソ教外より発したる影響なり。すなわち、十字軍の東征よりアメリカ発見、インド洋
航海等のこと起こり、欧州の人民ただちにアラビア、インド等の新文物に接し、これをそ....
「西航日録」より 著者:井上円了
昔しは四方の海を照せり 山自蒼蒼水自清、灯台聳処是葡京、星移物換人何去、失却往年
航海名。 (山はおのずから青あおとしげり、水もまたおのずから清らかに、灯台のそび....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に向かい、海洋に送る日月は長かった。人々にはみな倦怠の感が生まれ、指を折ってこの
航海の終わりを待っている。) 阿西海無水相銜、白影波間泛、近看是布帆。 (阿の西....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ろの娘を連れて乗っていた。これが人買いの阪大佐太郎だったのである。 二、三日の
航海だった。九龍から二十銭のはしけに乗って香港の港につくと、旅館の番頭たちが、旗....