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般若心経
「般若心経〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
般若心経の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
国心や民の元気を鼓吹せしめんと謀るは、何ぞ梁の武帝が敵寇至るに沙門を集めて『摩訶
般若心経』を講じて虜《とりこ》となり餓死せしに異ならん。むかし張角乱を作《な》せ....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
て、最もたいせつなことは、「空」観の認識と、その実践だと私は思う。このたび拙著『
般若心経講義』を世に贈るゆえんも、まさしくここにあるのである。この書が、新日本文....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
のが死に、勝つ者が負け、負ける者が勝ち、食う者が食われ、食われるものも却て食う。
般若心経に所謂、不増不減不生不滅不垢不浄、宇宙の本体は正に此である。
然し我等....
「白くれない」より 著者:夢野久作
飯を湯漬にして、したたかに喰ひ終り、さて本堂に入りて持参の蝋燭を奉り、香を焚きて
般若心経、観音経を誦する事各一遍。つく/″\本尊の容態を仰ぎ見るに驚く可し。一見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しても相当の自信――他信から移された自信というものがあるからでしょう。 それは
般若心経《はんにゃしんぎょう》かなにかを書いた残欠本の仮表装でありました。 「い....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
らしい。法水は、此の提灯から結局何も得る所はなかった。護摩壇前の経机には、右端に
般若心経が積み重なっていて、胎龍が唱えたらしい秘密三昧即仏念誦の写本が、中央に拡....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
ようになった。実隆も少し気が気でない。文明十六年の正月朔日に、「今夜節分の間、『
般若心経』三百六十余巻これを誦す。丹心の祈りを凝らす」、とあるは、その辺の消息を....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のどの道へ赴《おもむ》かせられるのであろうと、こんなことをいろいろと想像しながら
般若心経《はんにゃしんぎょう》の章句を唱えることばかりを源氏はしていた。頭中将に....
「耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
人して芳一の、胸、背、頭、顔、頸、手足――身体中どこと云わず、足の裏にさえも――
般若心経というお経の文句を書きつけた。それが済むと、住職は芳一にこう言いつけた。....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
りと急須へ注ぎ入れた。 机の上の写経へわたくしは眼をやった。その経文のくだりは
般若心経のようでもある。先刻の銀三の沈んだ物言いを思い合わせて、わたくしにはだん....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
皆とお経を誦んだ。 観自在菩薩、深般若波羅蜜多《じんはんにゃはらみった》……。
般若心経だった。霜夜の往来に立ちつくしているようキーンキーンと痛く膝頭を凍らせな....
「自殺か他殺か」より 著者:小酒井不木
。 取り調べの結果、老人の死は覚悟の自殺らしく見えました。というのは、机の上に
般若心経が開いたまま置かれてあったので、藤田老人は、自殺する前に読経したものと思....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
となるを得ば誠に愉快の事である。
別れに臨んでひとえにこの事を願うという意味で
般若心経三巻を読みました。ときに皆が山を降るものですから一緒に降って行きましたが....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
刈ればまた尺というふうに、遼々無限の荒野を行くようなものであります。この様子を、
般若心経は実に要領よく道破しております。 「無明もなく、また無明の尽ることもなく....