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「舶来品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

舶来品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
》、傘《かさ》、靴、たいていなものがありました。身体《からだ》へつけるいっさいの舶来品を売っていたと云っても差支《さしつかえ》ない。ところが近頃になるとそれが変....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
排米問題の時、真先に米国物を買わなくなったのは彼等学生であった。ところが近頃舶来品排斥思想が一般に行き渡ると、真先にこの習慣を打ち破って舶来のノートや鉛筆を....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
当時の川柳に「スタイン(石)で固い頭を敲《たた》き破《わ》り」というのがあった。舶来品といえば信用がある時代は、学問界においては残念ながらまだ全く脱してはいない....
道づれ」より 著者:宮本百合子
で来た。 二年ばかり前、みほ子は店で化粧品部にまわっていた。そこで扱うのは殆ど舶来品ばかりであった。特別フランス語が多くて、白粉と香水の名を覚えるに、みほ子は....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
、さも西洋出来のもののように見せかけてあった。 近頃は玩具に限らず、何によらず舶来品の如く見せかけてあるというものが、めっきりと多くなったようだ。ついこの間ま....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
て休まず。移住後は滋養の為めとて在東京周助|妻より蒲焼及び鯛サワラ等の味噌漬其他舶来品の滋養物を絶えず送られて好みつつ喰するも、次第に衰弱せり。或は温泉を好むを....
銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
の便のあったことと、築地に居留地のあったためと、もう一つは家屋の構造が例の煉瓦で舶来品を売るのに相当していたためでしょう。 明治七年頃でしたが、「煉瓦」の通り....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
治十年頃と思うが、始めて洋燈が移入された当時の洋燈は、パリーだとか倫敦辺で出来た舶来品で、割合に明いものであったが、困ることには「ほや」などが壊れても、部分的な....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
十銭であるのに、日本産は三十銭というみじめさである。それだけ値が違ってもいまだに舶来品が輸入される。世界一の原料を持つ日本が何故に悪い製品より出来ないかというに....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
へ来て、将軍家に拝謁した。その逗留所を客室と云い、その客室では蘭人が携さえて来た舶来品を並べて諸人に見せた。天気験器、寒暖験器、震雷験器、暗室写真鏡、等々――そ....
南国太平記」より 著者:直木三十五
で、金をこしらえたか? この金を、何時、何に、使うか、この辺が、よくお判りなく、舶来品をこちらで作ろうとなさっている。至極よいことだが、物には順序があってのう。....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
っていたが、名物ものや、美術品などはさほどでないとしても、横浜開港時に手に入れた舶来品が、忘れてしまうほどあったのだ。切子《きりこ》の壺《つぼ》ばかりも、好いの....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
て西洋人が下駄をはくことあらば、「日本人は足の指の用法を知らず」と言わん。味噌も舶来品ならばかくまでに軽蔑を受くることもなからん。豆腐も洋人のテーブルに上《のぼ....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
美を失った国民となったのである。さてこそ、今日、和製の洋品が、どこともなく本当の舶来品とちがうのである。今日の電車の色や又は日用品の装飾、ペーパー、郵便切手の図....
魯迅さん」より 著者:内山完造
は一枚だ。これでは或る一部分の人しか鑑賞することができない。特に油絵などは画材が舶来品で高いから大衆向きでない。版画は多勢の人に、同じもので鑑賞させることができ....