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舷窓
「舷窓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舷窓の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
、船酔らしく眼だけとんがらせて、ゲエ、ゲエしていた。 波のしぶきで曇った円るい
舷窓から、ひょいひょいと樺太の、雪のある山並の堅い線が見えた。然しすぐそれはガラ....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
久しき前に出で去りたれど、なお五六人の残れるありて、談まさに興に入れるなるべし。
舷窓をば火光を漏らさじと閉ざしたれば、温気|内にこもりて、さらぬだに血気盛りの顔....
「恐竜島」より 著者:海野十三
が、入口から七八メートルに行ったところで、行きどまりになっていた。壁のまん中に、
舷窓《げんそう》ぐらいの穴が一つあいていた。そのあたりは、やや高くなり、壁も垂直....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
水が漏り初めた。そこへ激しい彼岸嵐に襲われて、左舷《さげん》の船嘴《せんし》と一
舷窓とがこわれ、前檣《ぜんしょう》の索棒が損《いた》んだ。そしてそれらの損所のた....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
また、うとうとと夜明けまで眠った。 船は昨夜よりもよほど揺れてきた。そうして、
舷窓からはいってくる薄暗いひかりは、船の揺れかたによって、その窓が海の方へ向いた....
「復活祭」より 著者:久生十蘭
はどうだい」 二 岸壁の端から車止の柵のそばまでセダンやジープがずらりと並び、
舷窓からもタンデム・キャビンの窓からも明あかとあかりが洩れて、劇場の大玄関のよう....