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船便
「船便〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
船便の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
りないながら仕送りをして上げる事ができましょう。さっそく電報を打っていちばん早い
船便で取り寄せる事ににしましたから不日着荷《ふじつちゃくに》する事と思っています....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
まで?」 伏木はけだし上都《じょうと》の道、越後直江津《えちごなおえつ》まで汽
船便ある港なり。欣弥は平然として、 「これからすぐに発《た》とうと思う」 「これ....
「B教授の死」より 著者:寺田寅彦
な詩に満ちたものであったが、惜しいことに細かいことを忘れてしまった。 「それから
船便を求めてあてのない極東の旅を思い立ったが、乗り組んだ船の中にはもうちゃんと一....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
家で使っている僕はまだ若年だからであった。 こんな私事に属する旅行でも、藩用の
船便がある時は、願った上でそれに乗せてもらう事も出来、それなれば同行者も多く、心....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
らへ行っておいで」
「いいえ、妾《わたし》は――」
「それから、手廻りの品々は、
船便で届けてやる。早々に退散して、人目にかからぬように致せ」
罪のない妻を、こ....
「教育の目的」より 著者:福沢諭吉
州《おうしゅう》の物を用いんとするに、飛脚《ひきゃく》を立てて報知して、先方より
船便《ふなびん》に運送すれば、到着は必ず数月の後なれども、ただその物をさえ得れば....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
は葬儀委員長となっていたので、その葬式を終えてやっと三宅島に向かった。そのときは
船便がないため、百トンばかりの小舟で三宅島に帰ったが、あわてたために、途中のタク....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
そんな筈はないが」 と、自分の責任のように答えたのは、京都の藩邸にいて、武蔵が
船便で朔日に立つと聞くと共に早馬で知らせて来た藩士だった。 「船の出る前、堺の小....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
よう分りませぬが、敦賀ノ津や越後の国府には、よい鍛冶や具足師もいるそうで、みんな
船便を頼んで、あちらへ、やらせているのではございませぬかな」 「おろかなこと。も....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
陸路へ出た。 そして敦賀から便船で、出雲美保ヶ関へゆき、そこで待っていた自家の
船便で、やがて隠岐の国府へ帰ったのが、はや二月近くであった。 大山(伯耆の) お....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
た由。ほかにお客は少なかったからまあよかったようなもの。 宮井からは、その日、
船便なし。降りてバスに乗りかえる。熊野川西岸を、数十キロ、このバス、よく事故がな....