船屋形[語句情報] » 船屋形

「船屋形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

船屋形の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜の隅田川」より 著者:幸田露伴
かし花があり月があっても、夜景を称する遊船などは無いではないが余り多くない。屋根船屋形船は宵の中のもので、しかも左様いう船でも仕立てようという人は春でも秋でも花....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
先に鎗を立てて壮んな船遊びをしたという武家全盛の時代を引き合いに出さないまでも、船屋形の両辺を障子で囲み、浅草川に暑さを避けに来る大名旗本の多かったころには、水....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、事俄かのように目を廻している。 その混雑の中を通って、天堂一角、おそるおそる船屋形の座所へ伺候した。そして弦之丞をとり逃がしたことを首尾悪そうに言い訳するの....
三国志」より 著者:吉川英治
の兵は、彼の形相に怖れて、わっと逃げかくれる。趙雲はあたりを睥睨しながら、大股に船屋形の内へ入って、 「夫人っ、何処へおいでになるのですっ」 と、鏡のような眼....
私本太平記」より 著者:吉川英治
てはどうかな。とかく空グセの悪い五月の海……」 騒めきが内へ聞えたのであろう。船屋形のなかで尊氏の声がしていた。「師直、師直」と、再度、彼をよんでいるふうだっ....