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「船房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

船房の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島崎藤村
が吹いて来た。透き徹るような空の彼方《かなた》には、大島も形を顕《あら》わした。船房に閉籠《とじこも》っている乗客は少なかった。大概の人は甲板《かんぱん》の上に....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
が、それ吹くと云えば直ぐ茶褐色の雲を立てゝ舞い込む。彼は前年|蘇士運河の船中で、船房の中まで舞い込む砂あらしに駭いたことがある。武蔵野の土あらしも、やわか劣る可....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、楽しいものでありました。料理主任の金椎は一世一代の腕を振うところへ、マドロスが船房仕込みの西洋味を加えようと力《りき》んでいる。 お松ともゆる女とは、それぞ....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
上海の歌会に出席して人々の楽しそうな歌を閲して批評などを加えつつ、不思議な気持で船房に帰ったことを今おもい出す。 九 私らが浅草を去って神田和泉....
三国志」より 著者:吉川英治
わされた。 いま夜明けと共に船上の将士が口々に愕きを伝えている中へ、曹丕もまた船房から出て、手をかざして見るに、なるほど、部下が肝を冷やしたのも無理はない。呉....