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船持
「船持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
船持の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「足迹」より 著者:徳田秋声
庄は日が暮れると、天神下にある磯野の叔父の家へ、時々訪ねて行った。以前はかなりの
船持ちであったという磯野の叔父はもと妾であった女と一緒に、そのころそこに逼塞して....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
すると、テの詩が「風南海を攪《かき》まわして多足の蜈蚣を岩上に抛《な》げ揚げた、
船持輩この怪物の重き胴より大きな肋骨を取ってここに海神に捧げ置いた」、アの方は「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はゆかない。 そこで、今晩|何時《なんどき》、どの地点に於て、相談があるから、
船持と、船で働く人は、すべて湖上のどの地点に集まれという触れが廻ったのは、あの雨....
「挿話」より 著者:徳田秋声
いう人に、大変に気に入られているんです。嫁さんも御主人の親類筋の人で、四国でいい
船持ちだということです。庄ちゃんなんか行って、私をむずかしい女のように言っていた....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
水上生活者の協力がなければできないことだった。古来、堅田や焼津には、叡山勢力下の
船持ちがたくさんに部落していて“堅田湖族”などと世によばれていたし、同様な水辺部....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
れば有名な富豪もいる。銀行の頭取、牧畜家、材木業者。それに二、三等にも山持ち、汽
船持ち、芸術写真のKさん、小学校長、学生、西洋画家、宿屋の主人、等の種々雑多の階....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
「分っているだろうな、岩五郎の木更津の家は」 「網元もやっているし、かくれもねえ
船持です」 「まず、あしはついたな」 「おめでとうございます」 「ばかを申せ、こ....