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「船旅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

船旅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
姿《まるねすがた》を画《か》いたように照らしていた。 一四 なんといっても船旅は単調だった。たとい日々夜々に一瞬もやむ事なく姿を変える海の波と空の雲とはあ....
」より 著者:島崎藤村
を見せた。横から見た前髪の形も好かった。彼女の側には、女同志身体を持たせ掛けて、船旅に疲れたらしい眼付をしているものもあった。日をうけながら是方《こちら》を見て....
新生」より 著者:島崎藤村
うと書いた。義雄大兄、捨吉拝と書いた。 五十二 三十七日の船旅の後で、岸本は仏蘭西マルセエユの港に着いた。 「あのプラタアヌの並木の美しい....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
、今君達の前にある。どうかね、これからワーナー博士の調査団に加わって一週間ばかり船旅する気はないか」 「ワーナー博士って、あの原子核エネルギーの権威であるワーナ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ルを経、それからシナの海を進んで来たものと言われるが、遠くアナポリスから極東への船旅に上る前に、彼にはすでに長いしたくがあったという。彼は日本に関するあらゆる書....
」より 著者:島崎藤村
人のようであった。海から見た陸の連続、荷積の為に寄って行く港々――すべて一年前の船旅の光景を逆に巻返すかのようで、達雄に別れた時の悲しい心地が浮んで来た。 汽....
」より 著者:島崎藤村
く艀の方からハンケチを振ったことなぞを話した。お雪は又、やや躊躇した後で、帰路の船旅を妹の夫と共にしたことを話した。 「へえ、勉さんが一緒に来てくれたネ」と三吉....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
。 ニーナ嬢は、一人旅ではなかった。伯父さんだという師父ターネフと、二人づれの船旅であった。 師父ターネフは、もちろん宣教師で、いつも裾をひきずるような長い....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
一度も食堂はかかさず、だんだんめしがうまくなって行ったので、大に悦んでいる。もう船旅は何んでもなくなった。然し早くマルセーイユへつきたく思う。十何日陸を見ないと....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
法論の問題、明治以後の文学思潮、文壇の風俗主義的傾向を排す等三十三篇、ヴォルガの船旅、ヤドローヴォ村の一日その他に書翰、年譜です。 松山へ行ったら何とかいう川....
俊寛」より 著者:倉田百三
としたら。 基康 (ある感動をもって)あなたがそういうのはもっともだ。わしは長い船旅には実際弱ってしまった。都を出てから想像もつかないほどの長い日数がかかってい....
朝御飯」より 著者:林芙美子
おもうのだけれど、大連《だいれん》航路の朝の御飯はつくづくうまいと感心している。船旅では朝のトーストもなかなかうまいものだ。 パンで思い出すのは、北京《ペキン....
奥の海」より 著者:久生十蘭
るまでには、早くとも三日はかかる」 川村孫助は、津軽の三厩から、松前まで半日の船旅にすぎないから、逃げ足の早いやつなら三日もあれば蝦夷の奥までも行けるだろう、....
余齢初旅」より 著者:上村松園
ひかれて買ってしまったのである。 連絡船 往路の長崎丸は静かな船旅であったが、帰途の神戸丸は上海を出離れるとすぐからすこしゆれだした。人々はす....
中支遊記」より 著者:上村松園
那人は悠々と待っているのであろう。 連絡船にて 往路の長崎丸は静かな船旅であったが、帰途の神戸丸は上海を出離れるとすぐから少しゆられた。人々はすぐ寝....