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「船楼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

船楼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
立ち廻った節|上屋敷の重役どもに、計ろうて貰うがよい」と座を立って、三位卿と共に船楼の欄に立つ阿波守。 「オオ、ちぬの浦が明るくなった」と呟いた。 霧の底から....
三国志」より 著者:吉川英治
や貨船とちがい、洛陽船はひと目でわかる。無数の紅い龍舌旗を帆ばしらにひるがえし、船楼は五|彩に塗ってあった。 「おうーい」 劉備は手を振った。 しかし船は一....
三国志」より 著者:吉川英治
な。――あの岸へ一せいに襲せろ」 孫策を始め、子衡、周瑜などの将は、各※、わが船楼のうえに上って、指揮しはじめた。 陸地から飛んで来る矢は、まるで陽も晦くな....
三国志」より 著者:吉川英治
上の戦とは、こうするものだぞ。冥土の土産にわが働きを見て行くがいい」 と、まず船楼に懸け並べた弩弓の弦を一斉に切って放った。 曹軍の都督|蔡瑁は、人もなげな....
三国志」より 著者:吉川英治
「旗は見えんか。――青龍の牙旗を立ててはいないか」 下からいう曹操の声だった。船楼の上から、諸大将が、口をそろえて答えた。 「見えます、龍舌旗が」 「すべての....
三国志」より 著者:吉川英治
も知れない。朕、親しく大観せん」 と云って、旗艦の龍艦を、河口から長江へ出し、船楼に上って江南を見た。 旗艦の上には、龍鳳日月五色の旗をなびかせ、白旄黄鉞の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、やや沖あいを、半海里ほどあとから東進していた。 「おお」 尊氏は、その中の一船楼から、たえず全海域と、陸地をながめ廻していた。 「よしっ。天候もわれに幸いし....
春の雁」より 著者:吉川英治
の裏の草ッ原で、子を連れて狐が陽なたに遊んでいたりする事があるという。 ――通船楼の若いおかみさんは、 「何だえ、包み始めてさ。……負けずに持って帰るつもりか....