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「船番所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

船番所の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
この狼煙に因って、それぞれ出迎え等の準備をするのである。世子が三津浜に着すると、船番所というがあってその座敷で休息する。そこへ家老一同が城下から来て拝謁する。そ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
こっち、とんと屋敷にもいつきませぬ。先夜も雨中の大川に多人数の斬り合いがあって、船番所から人が出たそうだが、栄三郎もどこにどうしているかと……いや、なんの関係も....
奥の海」より 著者:久生十蘭
るなり、ひとりでのみこんで、斗南《となみ》の白並《しらなみ》というところにある御船番所の御小人に推挙してくれた。 白並は小川原という汐入沼のそばにある、三十戸....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
玉だッたか」 「それで御座いますよ。その松五郎も運の尽きで、二百十日の夜に浦賀の船番所の前を乗切る時、莨の火を見られて、船が通ると感附かれて、木更津沖で追詰めら....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
りも白く身を投げた荷方の仙太郎は、岸に立って喚いた彦兵衛の御用の声に、上の橋から船番所の艀舟《はしけ》が出て、二丁ほど川下で水も呑まずに棹にかかった。 が、一....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
かりに支度をしていた。 その間に船津橋をくぐってすぐに左の三角|洲、えびす島の船番所で、川支配の役人から定例のとおりな船検めをされる。この間が約|半刻。 こ....
治郎吉格子」より 著者:吉川英治
、と舷から手を洗って、 「あ、もう来やがった」 と、治郎吉は、帯を締め直した。船番所が近いので、案外に早かった。蕭条たる蘆のあいだを、捕手の灯が、いっさんに岸....
魚紋」より 著者:吉川英治
飽かない山岡屋の顔つきだった。今にも、何とかして引き揚げてしまいたいが、対岸に、船番所のある事、河岸をゆく往来の者が、ともすると立ち止まること、物売り船や荷足船....