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船長
「船長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
船長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
《あふ》れている。
彼は机の前に身を横たえたまま、親船の沈むのを見る、難破した
船長の眼で、失敗した原稿を眺めながら、静かに絶望の威力と戦いつづけた。もしこの時....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
まった時はもう唯の影ではない。山羊のように髯《ひげ》を伸ばした、目の鋭い紅毛人の
船長である。
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この山みち。「さん・せばすちあん」は樟の木の下に....
「或る女」より 著者:有島武郎
し出したのは事務長と向かい合って食卓の他の一端にいた鬚《ひげ》の白いアメリカ人の
船長であった。あわてて席を立って、右手にナプキンを下げながら、自分の前を葉子に通....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
です。そこには極光丸という日本の汽船が今夜港を出ることになっていますから、入口で
船長を呼び、この手紙を見せるのです。すると
船長さんはきっと貴方を安全に保護して、....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
洲へゆくんだ。丁度幸い、今夜十一時に横浜を出る貨物船|清見丸というのがある。その
船長は銀座生れで、親しい先輩さ。そいつに話して置くから、今夜のうちに港を離れるん....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
三歳。昌彦十一歳。 養母六十五歳。 ◯英、頭痛にて寝込む。 ◯例により、炬燵の
船長相つとむ。 ◯賀状もちらほら入っている。横溝君の手紙を例によりたのしみにして....
「海底大陸」より 著者:海野十三
た。 「オイ、日本のボーイ君。ここへきて、点をつけてくれんか」 などと、そこへ
船長をさがしにきた三千夫少年に声をかけるフランスの老富豪などもあった。 「ハイ、....
「火薬船」より 著者:海野十三
たちの中から、半裸の中国人が一人、前にでて、 「臨検はどうぞ御勝手に。その前に、
船長がちょっと隊長さんにお目にかかりたいと申して、このむこうの公室でまっています....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
寸釘が突刺さって、手足も顔も真蒼に黄色い眼を赫と※く、この俤は、話にある幽霊船の
船長にそっくり。 大俎がある、白刃が光る、筏のように槍を組んで、まるで地獄の雛....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
にすっかり動かされてしまいました。 父親はこのことを自分の知っているある汽船の
船長に話しすると
船長はすっかり感心してアルゼンチンの国へ行く三等切符を一枚ただく....
「取舵」より 著者:泉鏡花
の憂を懐きつつ、※息して面をぞ見合せたる。 まさにこの時、衝と舳の方に顕れたる
船長は、矗立して水先を打瞶りぬ。俄然汽笛の声は死黙を劈きて轟けり。万事休す! と....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
場所に魔法をかけたのだというものもあるが、またあるものは、ヘンドリック・ハドソン
船長がこの土地を発見するよりも前に、インディアンの老酋長で、種族の予言者か妖術師....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を奏する間に、あたかも夕陽に反映えされて天も水も金色に彩どられた午後五時十五分、
船長事務長及び数百の乗客の限りなき哀悼悲痛の中に囲繞かれて眠るが如くに最後の息を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
乗し、正午、横浜を出港す。本船のトン数は五千五百四十七トンにして、八木政吉氏その
船長たり。上等客約二十人、みな白人なり。波静かなるも風寒し。 四月二日(日曜)....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
たのだが、私はもとより食事の用意がない。真珠貝取りの日本人のしり馬に乗って英人の
船長に米と塩をせびり、かろうじて飢をしのいだ。そんなどれい船のような広大号に、は....