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艇庫
「艇庫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
艇庫の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
ばし》には、和船やボートが沢山ついているらしい。それがここから見ると、丁度大学の
艇庫《ていこ》に日を遮られて、ただごみごみした黒い一色になって動いている。
す....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
《だいじょうぶ》だよ」といいおき、また通りに出ると車をとめ、合宿まで帰りました。
艇庫《ていこ》には、もう、寝《ね》てしまった艇番|夫婦《ふうふ》をのぞいては、誰....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ら傍から賛成の意を表した、夫で探偵も遂に同意し、既に先刻から其の用意を始め、舟も
艇庫《ていこ》から出し、此の土地の巡査なども監督の為に出張して居る、最う大方着手....
「野狐」より 著者:田中英光
歯ぎれのよい口調。暫く話し合っているうち、私は彼女が、私の学生時代、合宿していた
艇庫の近くのある料理屋の娘と分る。それは昔、とにかく、カフェにある種の義理人情や....
「池」より 著者:寺田寅彦
でたたいて、その音を聞くような事をやったように覚えている。第二次の実験は隅田川の
艇庫前へ持って行ってやったのだが、その時に仲間の一人が、ボイラーをかついで桟橋か....
「海底都市」より 著者:海野十三
いている六つの窓のようなものを指した。それには、さっき僕たちが入っていった博士の
艇庫の内部がうつっていた。 が、間もなく映像は動きだした。それは艇が航行をはじ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
は、まめまめしく立ち働いている。私の乗ってきた魚雷型潜水艇は、彼女の手によって、
艇庫におさめられた。 この地下プラットホームは、東京港に特に設けられた船舶用の....
「競漕」より 著者:久米正雄
のある茨木が言った。 皆はかなり好い気持であった。そしていつもよりは活気づいて
艇庫に船を蔵めた。夕飯には褒賞の意味で窪田が特別に一人約二合ほどの酒を許した。合....
「夏の町」より 著者:永井荷風
わ》なる自然の風景に対する事は出来ないであろう。 鐘ヶ淵の紡績会社や帝国大学の
艇庫は自分がまだ隅田川を知らない以前から出来ていたものである。それらの新しい勢力....
「向島」より 著者:永井荷風
幸福にしたか知れない。 橋場辺の岸から向岸を見ると、帝国大学のペンキに塗られた
艇庫《ていこ》が立っていて、毎年|堤《つつみ》の花の咲く頃、学生の競漕《きょうそ....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
はげ》しく、ひろびろした河面《かわづら》一帯に燃え立ち、殊更《ことさら》に大学の
艇庫《ていこ》の真白《まっしろ》なペンキ塗の板目《はめ》に反映していたが、忽《た....