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「良工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

良工の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
の髪を、振り仰いで後ろになでつけたり、両方の鬢《びん》を器用にかき上げたりして、良工が細工物でもするように楽しみながら元気よく朝化粧を終えた。ぬれた手ぬぐいで、....
インテリの感傷」より 著者:坂口安吾
るではないか。世界単一国家、そして、各個人の不幸が最小限になるまで、その秩序が改良工夫された社会である。これはある点まで公式的に算出することが出来ても、万億の現....
金狼」より 著者:久生十蘭
ら枝川町のほうへ歩いて行った。左手にはどす黒い溝渠《ほりわり》をへだてて、川口改良工事第六号埋立地の荒漠たる地表がひろがっていて、そのうえを無数の鴎が舞っていた....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
の作であって、古代な彫刻を研究するには不適当であったが、とにかく、その時代の名匠良工の作風によって、いろいろと見学の功を積むには、江戸では此寺に越した場所はあり....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
べきを「嬉しさよ」と長く言いて、長くも言い得べきを「手に草履」と短く言いしもの、良工苦心のところならんか。 「鮎くれて」の句、かくのごとき意匠は古来なきところ、....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
工肺臓附き人工心臓は随分|嵩ばるものだろうとお思いになるかも知れませんが、段々改良工夫して行った結果、実験動物本来の心臓の一倍半位の大さまでにすることが出来まし....
法然行伝」より 著者:中里介山
轤《ろくろ》を使って大木をひき上げ、思う処へどしどしと落し据えた。それを見て成程良工の謀《はかりごと》はうまいものだ。まして況《いわ》んや、弥陀如来の善行方便を....
三国志」より 著者:吉川英治
に献じ、文王は、稀世の璞玉なりと、宝としていましたが、後、秦の始皇の二十六年に、良工を選んでみがかせ、方円四寸の玉璽に作りあげ、李斯に命じて、この八字を彫らせた....
三国志」より 著者:吉川英治
、建始殿と名づける大楼を建造したいという望みを抱いていたが、ただ彼の求めるような良工がまだ見つからなかった。で、今もそのことをいうと侍側のひとりが、 「洛陽に蘇....