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「良性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

良性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「風の便り」より 著者:太宰治
、一ばん欠けているものは、学問でもなければお金でもない。勇気です。君は、自身の善良性に行きづまっているのです。だらしの無い話だ。作家は例外なく、小さい悪魔を一匹....
「如是我聞」より 著者:太宰治
なものは、つまり、あの人のうぬぼれに過ぎない。腕力の自信に過ぎない。本質的な「不良性」或いは、「道楽者」を私はその人の作品に感じるだけである。高貴性とは、弱いも....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
いんだよ」 「なーに、彼奴清二の二の舞いをやりかかってるんだよ。うちの子供は、不良性を帯びるか、さもなければ、皆気が弱い」 父親はウッカリ、平常思っていること....
「愚人の毒」より 著者:小酒井不木
ともすることができなかったと見え、二男の保一くんは兄とはすこぶる違って、いわば不良性を帯びてきたのであります。健吉くんは大学を卒業してから、デパートメント・スト....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
小指を切って下さい。」 「…………」 「澄に、小指を下さいまし。」 少からず不良性を帯びたらしいまでの若者が、わなわなと震えながら、 「親が、両親があるんだよ....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
なくて、如何なる場合にも他人に一縷の逃げ路を与えて寛ろがせるだけの余裕を、氏の善良性が氏から分泌させる自然の滋味に外ならないのです。 氏は、金銭にもどちらかと....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
権を持たせると鬼畜低脳となる。今日に於ては、官僚の特権濫用の鬼畜性と一般庶民の温良性との差は甚しいものがある。批判禁止の軍人時代とちがって、批判自由の時代に於て....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
すると、透という学生は三好多代子の実の兄ですね。それはおかしい。実はあの学生は不良性を帯びているので、今夜も尾行して来たのですが……。このあいだ江波さんの窓から....
「中毒」より 著者:織田作之助
かった。ことごとに学校と教師に反抗していたので、私の操行点は丁であった。自然、不良性を帯びた生徒たちのグループに近づいたが、彼等は一人残らず煙草を吸うことで、虚....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
畠に、瓜を造っているのだろう。本懐であろう。 蛙の唄をききながら、その化けた不良性らしい彼の女等を眷属にして。…… あとでも、時々、瓜は市場に出た。が、今は....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
が持った一つの望みは、どんな憎悪をも示すまいということだった。彼はその本能的な温良性を思うがままに発揮しながら、エセックス夫人に厚意を示すべき機会がきたときも、....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
わざと出会うように仕組んでいるのではないかと疑いはじめた。実際はその逆で、多少不良性のある秀治が、その一流の小狡さで誰にも気ずかれないようにたくみにみんなを引ツ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
せん。 世の中の酸いも甘いも味わい尽した人の、確実な性格の裏付けの上に、なお純良性が残り、素朴性が保留されている、そういう性格の味わいの現れが本当の尊い童心で....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
その時悲しむはずの肉身達はほっと安心し、最初で最後の親孝行だと父は喜びました。不良性は私の血統にあるらしく、父の兄、私の伯父も大変者だったと申します。 それが....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
若い異性の香を嗅いだり袖が触れ合ったりするのを楽しみにね、アハハハ。』 『随分不良性を発揮したことだろうね。』と友達は笑いながら半畳を入れた。 『いや、どうして....