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「良殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

良殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
だから」と、いって鈴の紐を引いた。坊主が、 「はい」といって、手を突いた。 「吉良殿に、ちょっとお手すきなら、といって来い!」 「はっ!」 坊主が立ち去ると、....
八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
は、人倫にもはずれた所為かと思われます」 左京之進は遥に元親の方を見た。 「吉良殿の申されるとおり、孫次郎殿をさし置いて、千熊丸をお世嗣ぎとなされることは、順....
元禄十三年」より 著者:林不忘
の眼を受けた岡部美濃守は、口を歪めて、微笑していた。 「お受けいたします。なに吉良殿などに訊《き》くことはありません。私は、私一個の平常の心掛けだけでやりとおす....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
た。 「ううい、どうしろというのだ。」 「じつにどうも、度しがたいお人ですな。吉良殿を護るために、赤浪ばらの策動を突きとめていただきたい。これは、付け人として当....
四十八人目」より 著者:森田草平
れぬぞ」 「とおっしゃるが、かりに私が退くとしましても、大石殿始め一味の徒党が吉良殿の邸へ打入ったとしたら、どうなされます?」 「大石殿のことまでは、われら風情....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
漏らしてはいかがで御座りましょう」と総髪のがちょっと分別顔をした。 「なる程、俊良殿の云われる通り、それが宜しかろう」と若侍は賛成した。 早速呼出された当家の....
無宿人国記」より 著者:吉川英治
ちをお抱えになるのは、当地でも、噂になっているだろう、赤穂の浪士に狙われている吉良殿だ」 「げっ、あの吉良か」 「表立って、上杉藩から、剣士を引き抜いて、吉良の....
べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
もう過去だった。何だか、遠い過去の気がするのである。 ゆうべは雨だった。 吉良殿の首を、泉岳寺の君前に手向けてから後、松平伯耆守の邸に直訴して、公儀の処分を....