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「良質〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

良質の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
茶の本」より 著者:岡倉覚三
した。王みずから茶の二十四種についての論を書いて、そのうち、「白茶」を最も珍しい良質のものであるといって重んじている。 宋人の茶に対する理想は唐人とは異なって....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
が湧き出し、水が水を水面へ擡げる渦が休みなく捲き上り八方へ散っている。湖水中での良質の水が汲まれるというのでここを「もくもく」と云い、京洛の茶人はわざわざ自動車....
什器破壊業事件」より 著者:海野十三
黄色っぽい鼠がかった鉱石が転がり出た。 「ふん、これは水鉛鉱だ。珍らしくなかなか良質のものだ。光枝さん、大手柄だぞ」 さてここに隠されていた鉱石は現れたが、そ....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
ると甲板の大きく切られた断面が人々の目の前に現れた。 「これ御覧。すてきに厚い最良質のゴムの蒲団みたいなものじゃ。爆弾が上から落ちる。するとゴムの蒲団にもぐる。....
四次元漂流」より 著者:海野十三
研究室の豪華さにおどろいたのであった。部屋の広さは十坪以上もあろうか、天井も壁も良質の白亜で塗装せられ、天井には大きなグローブが三つもついていて、部屋に蔭を生じ....
第四次元の男」より 著者:海野十三
お世辞はもういい加減にして、先を語れ」という声あり。はい、承知しました。こういう良質の読者には、何をいわれても、わたくしは一向腹が立たない。 さて、十中十まで....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
無尽蔵にあるのです」 見えない魔焔の正体が各国ともあせっている、高オクタン価の良質油とは。が、折竹の粟粒のような汗。ここが、助かるか助からないかの瀬戸際という....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
では息子の鋭敏な芸術的感覚や批判力に服するようにさえなった。だが、息子のそれらの良質や、それに附随する欠点が、世間へ成算的に役立つかと危ぶまれるとき、また不憫さ....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
嘆せざるを得ない、始めて此の如き美風を起せる人は如何なる大聖なりしか、勿論民族の良質に基くもの多からんも、又必ずや先覚の人あって此美風の養成普及に勉めたに相違あ....
鰻の話」より 著者:北大路魯山人
めてかかるのはどうだろうか。 ここで私のいわんとする美味いうなぎとは、いわゆる良質うなぎを指すのである。「美味い」ということは、良質のものにのみいえることであ....
材料か料理か」より 著者:北大路魯山人
もとであり、うまいそばはそば粉の品質のよさであろう。うまいスパゲッティは小麦粉の良質にある。 えびといってもいろいろある。同じえびでも、本場のえびは大分味が違....
雑煮」より 著者:北大路魯山人
件である。 白味噌の雑煮なども、変わっていてうまいものである。それから、のりは良質のもの――焼きのりでもよい――を、細かく揉んでかける。四角に切ったのを、一枚....
洗いづくりの世界」より 著者:北大路魯山人
も清麗でない。この洗いづくりは、なんと言っても井戸の水が一等である。井戸の水さえ良質であれば、まず井戸水にかぎる――と言っても過言ではない。次から次へ、だあだあ....
昆布とろ」より 著者:北大路魯山人
があるように、昆布だから一概によいだしが出るとは言い切れない――と言ってみても、良質の昆布は、東京ではそんじょそこいらに今なお売っていないようである。だから、私....
てんぷらの茶漬け」より 著者:北大路魯山人
焙るため油がこなれ、香ばしくて、意外に美味しいものである。材料になるてんぷらが、良質のものでなければ、美味しくならないことは言うまでもない。 (昭和九年)....