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色めかし
「色めかし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
色めかしの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
黙って、糸七が挨拶すると、悄然と立った、が屹と胸を緊めた。その姿に似ず、ゆるく、
色めかしく、柔かな、背負あげの紗綾形絞りの淡紅色が、ものの打解けたようで可懐しい....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
返事がこれで。何とも言いようがなくって溜息が出た。あの人もほっと言う。話だけは
色めかしい中に、何ともお話にならん事は、腹が、ぐうと鳴る、ああ、情ない何事だろう....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ているお客の旦那。ここへ来るのを見られるな」 と宮はお言いになった。侍従は若い
色めかしい心から、こうした日をおもしろく思い、内記と話をばかりしていた。浮舟の姫....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
申ししが、……船助かりし後にては、婦人の妍きにつけ、あだ心ありて言いけむように、
色めかしくも聞えてあたり恥し。)と云うので、木の葉とばかり浮き沈む中で、聾同然の....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
波の詮索をのがれる当座の変装である。 しかし、その仮の着流しが、ひどく弦之丞を
色めかして、猫間堤に腰をおろし、四方へ目をやっている様子なども、決して大事を胸に....