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色即是空
「色即是空〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
色即是空の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「グッド・バイ」より 著者:太宰治
ために最近めっきり痩《や》せ細って来たせいか、いや、いや、単に「とし」のせいか、
色即是空《しきそくぜくう》、酒もつまらぬ、小さい家を一軒買い、田舎《いなか》から....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
たのであろう。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、万物逝いて復らず、人生流転、生者必滅、
色即是空!」 どうも修業の足りぬ坊主と見えて、しどろもどろの念仏を唱えていると....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
いうおしえである。 ところで、その空を『心経』はどう説明しているかというに、「
色即是空」と、「空即是色」の二つの方面から、これを説いているのである。すなわち、....
「旅愁」より 著者:横光利一
ぞれ憂いを持って生きております。善人なおもて往生すとか、貧しきものは幸なりとか、
色即是空とか、あるいはまた、われ徳を好むこと、色を好むがごときものを見ざるなりと....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
吉郎兵衛は冷汗をぬぐい、「それにしても、吉州も、きたない女になりやがった。」 「
色即是空か。」と甚太夫はひやかした。 「ほんとうに、」吉郎兵衛は、少しも笑わず溜....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
けても「二番目が酒です」式では人生花も実もない。造った物はこわれる。人間は死ぬ。
色即是空。これじゃ出家遁世する以外に手がない。 「与太郎じゃねえか。大きくなった....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
は諸行無常と告げわたっている。けれど、こうすさまじく生き過ぎている人間の耳には、
色即是空の梵音も、馬の耳に念仏というものである。男女を埋めている枯れ萱の穂は、大....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
てからじっと考えてみるがよいわさ。美貌がなんじゃあ……美しい女子も死ねば白骨……
色即是空を目に見せて進ぜよう」
「うるせえッ、うるせえッ」
又八は、狂わしげに....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
えがびまんしていたのは自然である。恋愛にしても、余りに自由な愛欲は、悲哀を伴い、
色即是空の思いを誘う。 さまざまな恋の形と、その恋ざめや破れから出家する男女を....