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「色情〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

色情の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
いいでしょう井東《いとう》さん。絹子の命をかけてお願いしてよ」 このしつっこい色情夫人《しきじょうふじん》には、もう三十日あまりも纏《まと》いつかれていた。僕....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
髪切りは時々に流行りました。あれは何かのいたずらか、こんにちの言葉でいえば一種の色情狂でしょうね。そういうたぐいの髪切りは、暗いときに往来で切られるので、被害は....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
茶をひと口飲んだ。普在寺の覚光という若い住職を中心にして、尼と女髪結とのあいだに色情問題の葛藤が起ったらしいことを、私はひそかに想像していると、老人の説明も果た....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
っているようですが、なんにも手がかりが無いようです」と、わたしは答えた。「一種の色情狂だろうという説もありますが、なにしろ気ちがいでしょうね」 「まあ、気ちがい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らない、決して無心がましいことは云わないと申して居りましたが、お歌は慾心でなく、色情で……。お歌はどうしてか俊乗に恋慕して居ったのでござります」 「お歌は松蔵と....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
」 劉はかの僧をたずねて、冗談のように話しかけた。 「あなたのような生き仏は、色情のことはなんにもお考えになりますまいな」 「久しく修業を積んでいますから、心....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
。また、一方身体的に云うと、清貧と貞潔の名に隠れた驚くべき苦業が、かえって被惨虐色情症的な肉感を誘発して来るのです。そして、自然の法則にそむく苦痛の中に、天主の....
続獄中記」より 著者:大杉栄
の正直な人々の色恋の争いと何の変りもない。 どこの監獄の囚人の間にも、この種の色情はずいぶん猛烈なものらしい。 もっとも、これだとて、決して囚人特有の変態性....
地獄の使者」より 著者:海野十三
いい給うな。僕が――この邸の主人の弟が、なんであんな婆さんの後を追うんです。僕は色情狂ではない…………」 「いや、よく分りました。これで伺いたいことはすみました....
白い下地」より 著者:泉鏡花
色といえば、恋とか、色情とかいう方面に就いての題目ではあろうが、僕は大に埒外に走って一番これを色彩と....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
画工に頼まれたら、大切な娘の衣服を脱いで、いやさ、素裸体にして見せねばならんわ。色情狂の、爺の癖に。」 十三 「生蕎麦、もりかけ二銭とある……場末....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
の宗教狂と認めることが出来ないでもないが、僕は医学上の見地からむしろそれを一種の色情狂と認めたいと思っている。早くいえば、尼はその地蔵さまに惚れているのだ。いや....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
ィンだとか云われ、またグラマチクスの「丁抹史」や、モルの「|文学及び芸術に於ける色情生活なども持ち出されて、些細な考証の、末々までも論議されるのだった。 然し....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
一家は気の毒である。殊に本人の娘たちは可哀そうである。前にもいう通り、かの姉妹は色情狂というよりも、おそらく一種のヒステリー患者であろう。書記や小使は格別の注意....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
友だちだよ。」 「旦那。」 車夫は、藍川館まで附絡った、美しいのに遁げられた、色情狂だと思ったろう。…… 「うつくしい、儚い人だよ。私の傍に居るようだ。」 「....