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色染
「色染〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
色染の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
かづき》なりに瀬戸物の打疵《うちきず》が出来ました。するとポタ/\と血が流れ、水
色染の帷子へぽたり/\と血が流れるを見て文治郎はっと額《ひたえ》を押え、掌《ての....
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
ったか。 空には白い星の数、海には青い波の色。 棚引く雲の匂やかに、はや暁の
色染めて、 東の空にほのぼのと、夢より綺麗な日の光り。 赤い鸚鵡よどうしたの....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
、私達は飯山行の便船が出るのを待っていた。男は真綿帽子を冠り、藁靴を穿き、女は紺
色染の真綿を亀の甲のように背中に負って家の内でも手拭を冠る。それがこの辺で眼につ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
イ、この足袋は紙でこしらえたのかね、はいたと思ったらじき破れたよ。」
薬で黒く
色染めしてあるので、はくとすぐピリッと破れるらしい。
「おばさん! 私はもう帰り....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
た灯籠を提げ、其の後から十七八とも思われる娘が、髪は文金の高髷に結い、着物は秋草
色染の振袖に、緋縮緬の長襦袢に繻子の帯をしどけなく締め、上方風の塗柄の団扇を持っ....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
いう命令の下に身体検査をうけて、そこで着物と帯と手拭と褌とを渡される。いずれも柿
色染であるが、手拭と褌とは縦に濃淡の染分けになって、多少の美をなしているからおか....
「円朝の牡丹灯籠」より 著者:田中貢太郎
丸髷の年増が、其の比流行った縮緬細工の牡丹燈籠を持ち、其の後から文金の高髷に秋草
色染の衣服を著、上方風の塗柄の団扇を持った十七八に見える※な女が、緋縮緬の長襦袢....
「嵐」より 著者:寺田寅彦
まを、日に当てても平気でいる。 着物は何処かの小使のお古らしい小倉の上衣に、渋
色染の股引は囚徒のかと思われる。一体に無口らしいが通りがかりの漁師などが声をかけ....
「山の手の子」より 著者:水上滝太郎
いた。銀杏返《いちょうがえ》しに大きな桜の花簪は清ちゃんの姉さんとお揃いで襟には
色染めの桜の手拭を結んでいた姿は深く眼に残った。私は一人|悄然《しょうぜん》と町....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
た不都合はない。なぜなら禾本諸草はたいてい乾かしておいて煮出せば黄色い汁が出て黄
色染料になろうからである。 前に還っていうが、日本の本草学者は王孫をツクバネソ....
「誓之巻」より 著者:泉鏡花
思いしよりなお瘠せたり。頬のあたり太く細りぬ。真白うて玉なす顔、両の瞼に血の
色染めて、うつくしさ、気高さは見まさりたれど、あまりおもかげのかわりたれば、予は....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
いし籠の底に残りたる、ただ一ツありし初茸の、手の触れしあとの錆つきて斑らに緑晶の
色染みしさえあじきなく、手に取りて見つつわれ俯向きぬ。 顔の色も沈みけむ、日も....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
絹、人絹、麻、木綿などを混用します。特に緯縞や霞縞に美しいのを見かけます。これも
色染を注意したら一段とよくなるでありましょう。とりわけ日本間の敷物として大変|相....
「牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
いた燈籠を提げ、其後から十七八とも思われる娘が、髪は文金の高髷に結い、着物は秋草
色染の振袖に、緋縮緬の長襦袢に繻子の帯をしどけなく結び、上方風の塗柄の団扇を持つ....