色気[語句情報] » 色気

「色気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

色気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
で比較していた。とてもだめだ、比べものなんぞになるものか。二十近い年までこんなに色気というものなしに育ってきた娘がいったいあるものだろうか。新井田の奥さんの方が....
婦系図」より 著者:泉鏡花
は大人しく鯛魚とおっしゃるもんです、ねえ、めのさん。」 「違えねえ。」 主税は色気のない大息ついて、 「何にしろ、ああ腹が空いたぜ。」 「そうでしょうッて、寝....
海異記」より 著者:泉鏡花
さして、すッと立った。 「三ちゃん。」 「うむ、」 「お前さん、その三尺は、大層色気があるけれど、余りよれよれになったじゃないか、ついでだからちょいとこの端へは....
春昼」より 著者:泉鏡花
。極がよくない。 局外のものが何んの気もなしに考えれば、愚にもつかぬ事なれど、色気があって御覧じろ。第一、野良声の調子ッぱずれの可笑い処へ、自分主人でもない余....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
したものが生れ代ると男になって、老耄が生れ代ると業で女になるんだ。あり相で居て、色気と決断は全然無しよ、あるものは慾気ばかりだ。私は思わずほほ笑ませられた。ヤコ....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
ろう事か、荒物屋で、古新聞で包んでよこそう、というものを、そのままで結構よ。第一色気ざかりが露出しに受取ったから、荒物屋のかみさんが、おかしがって笑うより、禁厭....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
ですから、開放しで皆見えますが、近所が近所だから、そんな事は平気なものです。――色気も娑婆気も沢山な奴等が、たかが暑いくらいで、そんな状をするのではありません。....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
なおよくない、そんな事が世間へ通るかい、)とこうです。 母親の友達を尋ねるに、色気の嫌疑はおかしい、と聞いて見ると、何、女の児はませています、それに紅い手絡で....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
銭は要らない薬味なり、どしこと丼へぶちまけて、松坂で飛上った。……また遣ったさ、色気は無えね、涙と涎が一時だ。」と手の甲で引擦る。 女房が銚子のかわり目を、ト....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
つぎ置の茶の中には、松の落葉と朱葉が一枚。……」 (ああ、腹が減った……) と色気のない声を出して、どかりと椅子に掛けたのは、焦茶色の洋服で、身の緊った、骨格....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
を得ない。薄皮で、肉|充満という白いのが、妾だろう、妾に違いない。あの、とろりと色気のある工合がよ。お伽堂、お伽堂か、お伽堂。」 竹如意が却って一竹箆食いそう....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
に生命を捧げていたのです。 未だ四十という年にもならんで、御存じの通り、私は、色気もなく、慾気もなく、見得もなく、およそ出世間的に超然として、何か、未来の霊光....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ずッと下流になります。――その釜ヶ淵へ身を投げました時、――小一は二十で、従って色気があったでござりますよ。」 「二十にならなくったって、色気の方は大丈夫あるよ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
い、急いで迎いに、というのです。 路之助の姉芸妓が、おおしんど、か何かで、肩へ色気を見せたのですが、 「えろう遅うなって、ご苦労え、あのな、ついそこで、いえ、....
三枚続」より 著者:泉鏡花
屋|内となって考えると面白い、馬鹿に気に入った、痛快ということだ。」 金之助は色気のない※をし、垢抜けのした目のふちに色を染め、呼吸をフッと向うへ吹いて、両手....