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色道
「色道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
色道の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
ない。しかし神経的に考えてみれば思い当らぬところがないでもないので、それは多分|
色道《しきどう》の飽食者《ほうしょくしゃ》である夫人が僕の変質に興味を持っている....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
ために資金を積む――いかなる方法でも! そして、「女」を引き当てた有森利七は、
色道の習練で多くの女を手に入れ、それを十指のごとく使って、巧みに、好色出羽の身辺....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
れて、あげくには深酒に浮身をやつす哀れなキリギリスにすぎなかった。 もっとも、
色道はこれ本来迷いの道であるが、私などはその迷いにすら通じてはおらず、こしかたを....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
しげに心の寄り添う様を見て、虎之介は不服満々、 「とんでもない。結城さん。ああ、
色道ほど怖しいものはないなア。あなたほどのお方もコロリと参ると、心眼も曇るどころ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
て、妾たちの遺産分配を必ず実行するようにと堅く申しつけておいたのである。長安先生
色道の大家だけのことはあって当時異例の大フェミニストであったのだ。 ところが長....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
の具備すべき必要条件法制局の裁決に徴して明らかでござるとどこで聞いたか氏も分らぬ
色道じまんを俊雄は心底歎服し満腹し小春お夏を両手の花と絵入新聞の標題を極め込んだ....
「享楽人」より 著者:和辻哲郎
くに当たって、その物象の「美しさ」以外に何ものにも囚われない心を示している。彼は
色道修行者のように女の享楽を焦点として国々を見て歩くのではない。また彼は美術史家....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「いちばい、色には動きを加え、露も捨て難い風情を増しまする」 「待て待て。そちの
色道談義は聞きあいておるぞ。それよりは、この藤夜叉の身、いったい誰の持ちものとき....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
中には、ぼつ然と、かつての猥情が再燃していた。それも往年の比ではない。この猥漢の
色道年歴も一ばい長けて来た今日だった。 「もともと、藤夜叉はおれがお抱えの田楽女....
「紅梅の客」より 著者:吉川英治
のカビの美でしかなかったものか。だが、それでいてさえ吉原の創設者、床司甚内からの
色道芸術化のこころみは江戸文化と結合しあって、無知な薄命といわれる幾多女たちのう....
「小説のタネ」より 著者:吉川英治
いた頃ですからね。それにまた、一休には、めくらの森の瞽女という愛人もいましたし、
色道にかけては、さきに右近の例で云ったように、捨て身で、人間の性慾なるものへ、身....